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ひと手間かけて鱈をおいしく食べる

   「『鱈(タラ)』、冬の鍋料理には欠かせない魚です。でも問題もあります。『臭いがある』『身崩れする』『パサパサになる』です。臭みもなく、身崩れもなく、パサパサにもならない、その秘訣は家にある調味料や食材。掛けてやれば、一発解消します。その技教えちゃいます」と宮下純一レポーターが伝えるその工夫とは?

臭み消しには砂糖や塩

   和食料理店店主の村田明彦さんが明かしてくれた。「鍋に入れる前に下処理します。バットに砂糖を敷いてタラを置き、上からも砂糖を振り掛けて20分待つと水分が出てきます。この水分が臭いの元なので取ってやる。甘塩タラなら水の中に塩を入れてこれも20分待って水洗いすれば臭いが抜けます。ただしベストは、玉酒と言って水にお酒を混ぜたものでの水洗いをお薦めします」

身崩れ防止には90度のお湯で湯引き

   「初めにかたくり粉を薄く塗せます。お湯を一度煮立たせてから中火にすれば90度位のお湯が出来る。タラの切り身を穴開きのお玉に乗せて5秒から10秒通す。目安はタラの表面がうっすらと白くなればオーケーです」(村田さん)

   何故90度の湯引きが身崩れを防ぐのか?東京海洋大学・白井隆明特任教授が説明してくれる。「タラの筋肉の中にあるコラーゲンが、たんぱく質の接着剤になっています。低い温度でも高い温度でもコラーゲンが流出して、身崩れを起こすんです。それを防ぐ温度が90度なんです」

オレンジジュースでしっとり食感

   タラの漁場青森県八戸地方でのジューシーな焼き方を、地元の料理長川村満さんがコッソリ教えてくれた。「タラの浸けタレの酒にみりんと醤油の中に、オレンジジュースを混ぜるんです。このタレに10分つけて冷蔵庫で寝かせる。出してからキッチンペーパーで水気を取ってから、小麦粉を薄く塗って、フライパンは中火で片面7分焼き、返して2分。最後に漬け汁を塗って完成です」

   この一品を宮下純一が試食して驚いた。「焼いていると思えない位、しっとりとして、とっても食べやすいですね」とスタジオでも試食した。ゲストの浜島直子(タレント)が嬌声を上げる「美味しい。柔らかくってしっとりしていて」

   井ノ原快彦キャスター「オレンジの香りが、ほのかに残っているよ」

   何故しっとりの焼きタラになるのか?佐藤秀美・日本生命科学大客員教授が言う。「オレンジジュースの酸はペーハーがひくい。漬けておくと細胞の組織が広がって水分を取り込むから、ジューシーになるんです」

(磯G)