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「総選挙」安倍自民大敗で次は岸田か石破か?小池が陰で引っかき回し

   週刊誌ワンコイン(500円)時代がもうすぐ来る。今週は週刊現代と週刊ポストが合併号で、「こんな時期になんで?」と思うが、ネタ枯れなのだろうか。週刊現代は460円だが、週刊ポストは480円である。2冊買うと1000円札でおつりは60円。1000円あればかなりうまいランチが食える。その割には内容が貧弱である。

   これだけは間違いない。500円になったら部数は今の3割減になる。私は、週刊誌の適正価格は300円、夕刊紙は100円だと考える。その限界点を超えてから週刊誌も夕刊紙も部数減が止まらない。以前からいっているように、100均で買える週刊誌を本気で考える時ではないか。このままいけば、来年か再来年には、いくつかの週刊誌が休刊することになると思う。

   さて、小池百合子「希望の党」代表がようやく公約を発表した。目新しいのは「花粉症ゼロ」「電柱ゼロ」を目指すくらいか。目指す12のゼロのうちの一つが原発ゼロだから、重点目標ではなく、その他大勢ということなのだろう。消費税10%値上げ反対はいい。だが、「憲法9条をふくめ憲法改正論議をすすめる」というのでは、選挙後は安倍首相と手を組んでさっさと改憲すると宣言したのと同じことである。

   代表に就任しておきながら衆院選には出馬しないようだが(まだわからないが)、選挙後の首班指名で、希望の党は誰を立てるのだろう。週刊新潮は自民が単独過半数割れになれば、安倍は退陣せよという党内の声が高くなるに違いないと見る。安倍が退陣した場合、投開票から10日も経たずに次の総裁を決めなくてはならない。自民党の内規にあるように、両議員総会を開き、議員票だけで選ぶということになるのではないか。

   その場合、岸田文雄政調会長が本命視される。地方票に強い石破茂は国会議員だけの投票になると弱いが、希望の党が野党第1党になっていれば、小池と話ができることを強調するだろうと見られているようだ。

   自民党がどこまで減らすのか。選挙の争点はその一点に絞られた。

娘も圧倒するゴクミ43歳の美貌・・・篠山紀信を怒らせた天真爛漫さ健在か

   カズオ・イシグロがノーベル文学賞に決まった。ダークホースだったらしいが、獲ってみれば順当な人選であろう。最初に読んだのは「日の名残り」だった。名門貴族に使えていたスティーヴンスという執事を主人公にした重厚な小説だが、読み進むのに難儀した記憶がある。

   だが、アンソニー・ホプキンスとエマ・トンプソン主演で映画化され、その風景の美しさに完全に魅せられた。ロケ地となったのは南コッツウォルズ。そのあまりの美しさに興奮して、映画館を出る時、絶対ここへ行こうと決めた。その年の10月、肌寒いコッツウォルズのマナーハウスに連泊した。羊の群れと戯れ、この地特有の強い風に打たれながら、持って行った「日の名残り」を少し読み返してみた。

   長崎県生まれだが、5歳の時に英国へ渡り、その後、英国籍をとっている。今「夜想曲集: 音楽と夕暮れをめぐる五つの物語」を読み始めた。

   週刊新潮に懐かしい名前がある。「ゴクミ」である。21年前、F-1レーサーのジャン・アレジと結婚してフランスに住んでいる。3人の子持ちだそうだが、今度、長女のエレナ(20)が芸能活動をするため、一緒に女性ファッション誌の表紙に載ったのだが、娘より後藤久美子(43)の美貌が娘を圧倒しているというのである。

   ゴクミといえば、すぐに思い浮かぶのは、デビューしたての頃、写真家の篠山紀信の頭の毛を引っ張り、あわやといういたずらをして、篠山が怒り狂ったという逸話である。だいぶ前に、篠山に「ゴクミは嫌いか」と聞いたら、顔をそむけた。天真爛漫な美少女も40を超えたか。

   これもだいぶ前になるが、岸恵子に「娘さんの美しさに嫉妬することはあるか」と聞いたことがある。彼女は「そりゃあるわよ。若さにはかなわないもの」というようなことをいっていた。ゴクミはどうなのだろうか。

児童ポルノ違法所持のエリート検事「大甘処分」退職金支給・弁護士転身

   脚本家の倉本聰が週刊文春で「恋する斉藤由貴さんは健康で正常です」と語っている。要は、女も男も恋するのは当たり前、その経験が芸に生きるというごくごく当たり前の説。週刊誌は「一線を越えた」の一線とはどこなのか定義をハッキリ決めろといっている。これも倉本らしくないいい方である。

   「不倫が悪いっていうのは、女房や夫に対して、家族に対して悪いんです。社会に対して悪いんじゃない。それを社会に対して謝罪しろと取り上げるマスコミのほうがよくない。多少は目をつぶってやる部分もあってしかるべきでしょう。人の陰口を叩くな、悪口を言わないという倫理に反するから、そっちも明らかな『不倫』である」

   脚本家にしてはひねりがない。年のせいか。問題は、女遊び、男遊びをしてもいいが、芸の肥やしにするほど芸のない芸人、タレント、俳優、役者が多すぎるからではないか。山田五十鈴や勝新太郎が遊んでも、芸能マスコミはある程度寛容だったのでは。

   週刊現代は東京地検のエリート検事が「児童ポルノ&DVD所持」していたために、児童ポルノ禁止法違反で罰金50万円の略式命令を受けて、停職2か月で依願退職になったが、この処分は甘すぎないかとクレームをつけている。

   この人物、東京地方検察庁公安部検事の菅井健一(44)。ポルノのDVDを12枚所持していたそうだ。捜査対象になっていた児童ポルノの業者の顧客データから菅井の購入が発覚したという。菅井は検事だから児童ポルノの「単純所持」でも違法性があると認識していたはずだから、より悪質ではないのか。

   辞めても退職金はもらえ、罰金刑なので、弁護士会が入会を認めれば弁護士活動ができるのだ。身内に甘いという週刊現代の批判は、その通りだと思うが、どうもDVDを所持していただけで「お縄」というのは、なんとなく納得しがたい。

巨人「長嶋総監督・松井監督」に代えろ!試合見る気がしない体たらく

   何度でも書くが、親子二代の由緒正しい巨人ファンだが、昨今の巨人の試合は見る気がしない。弱いからではない。高橋由伸監督は嫌いではない。阿部が太り過ぎているからでもない。

   試合運びが面白くないのだ。華のある選手が誰もいない。あれだけの金を注ぎ込んで故障ばかりする選手を拾ってくるのは、フロントがアホだからである。こんな野球チームはもういらない。なぜ巨人解体論が出てこないのか、不思議である。

   週刊新潮によれば、このままいけば高橋も来年で首だから、次の監督を誰にするかで巨人内で動きがあるというのだ。順当なら松井秀喜だろうが、ナベツネとそりが合わないらしい。大穴でイチローという説もあるそうだが、いくらなんでもそれはないだろう。

   イチローというのは監督向きではない。私は以前からいっているが、長嶋総監督、松井監督というのが集客力からいっても一番いいと思う。高齢者の多くは野球少年だった。長嶋に憧れたのである。懸命なリハビリに耐え、バットを構えられるまでになった長嶋は高齢者の星である。長嶋COME BACK。いいと思うがな。

   フライデーもイマイチだが、1本紹介しよう。あびる優(31)が結婚した格闘家・才賀紀左衛門(28)という夫が、浮気をしているというよくあるお話。最近、あびるがSNSで「どうして家事も育児も全部私がやらなきゃいけないのか」と不満をぶちまけたそうだ。

   こういう時は夫婦の間で何かが起こっていると考えていい。案の定、あびるがいない間に浮気していた。フライデーも呆れたらしく、こう結んでいる。

   <ちなみに、あびるが帰京した後も紀左衛門の夜遊びはいっこうに収まらず。試合終了のゴングが鳴る日は近いーーか>

   週刊ポストもこれといった記事がない。で、唯一取り上げるのは「イマドキの運動会」という記事。もう運動会とは縁がなくなってしまったが、以前は子供たちが3人いて、同じ小学校だったから、その日は大変だった。

   だいたい、「栗ご飯」に野菜や揚げ物といった弁当が多かった気がする。だが、下の子供が5、6年になると、親とは一緒に食べずに、教室で食べていた。親はビニールシートに座って缶ジュースなどをすすっていた。酒類は禁止だったように思う。

   週刊ポストによれば、事故のリスクが多い「組体操」は相次いで廃止だそうだ。障害物競走もハードルを飛び越えるとき転ぶと危険なので、「くぐる競争」にし、「パン食い競争」も食べ物を粗末にしないようにと、完食してから走るようにした。だが、急ぎ過ぎてのどに詰まらせそうになる子供が出たため、今年から中止になったところがあるそうだ。

   ネーミングも変わりつつある。50メートル走が「進撃の○○」、「君の名は」ならぬ「君の縄」は大縄跳び。

   不審者対策も強化され、観覧希望者は保護者でも事前登録が必要で、配布済みのシールや名札がないと敷地内に入れないという。サングラスやマスクもダメ。名前の書かれたゼッケンも、個人情報保護という理由で書かないそうである。

   子どもが楽しめる運動会ではなくなっている。こんな運動会ならいらない。そうなるのもそう遠いことではないだろう。秋晴れの運動場に、子供たちの歓声が響き、母親がつくってくれたお弁当を親子で食べ合うシーンなど昔語りのようだ。

   グルコサミンというのはサプリメントの王様であろう。高齢者の多くが慢性的なひざの痛みなどに悩まされている。新聞広告の大半が、ひざの痛みにいい、間接に直接働きかけるなど、この手のサプリ広告ばかりである。

   グルコサミンとはグルコースとアミノ基が結合したアミノ糖で、体内でもつくられているという。では、これを飲むと効果はあるのだろうか。週刊文春で北里大学薬学部分子薬理学教室の川島紘一郎客員教授は、効果はないという結果が出たと話している。

   膝と腰の変形性関節症に対するグルコサミンの効果という研究結果が、有力な医学雑誌に取り上げられた。要は、サプリを飲んでいる人といない人と比較したが、何ら変わらないということが分かったというのである。川島教授は「いくら髪の毛を食べても、髪の毛が生えてこないのと同じこと」だと、バッサリ。グルコサミンで儲けている会社は、当然ながら「そんなことはない」というが、その根拠は弱い。

   まあ、鰯の頭も信心から。信じれば、滝がお酒になることもあるかもしれない。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか