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『篠沢秀夫教授』クイズ番組に学者出演の草分け・・・最後の著述は「安楽死」

   人気クイズ番組「大橋巨泉のクイズダービー」の回答者で、「教授」と呼ばれて珍回答ぶりが人気だった篠沢秀夫さんがきのう26日(2017年10月)亡くなった。84歳だった。「クイズダービー」は1976~1992年に放送され、最高視聴率40.8%という人気番組だった。篠沢さんは学習院大教授だった1977年から11年間レギュラーを務めた。

   難病「筋萎縮性側索硬化症」(ALS)を発症したのは2009年だった。呼吸や運動など、生命維持の根幹が機能しなくなる難病だ。呼吸筋を補う補助具を装着し、食事もすべて流動食だった。

闘病中も付き合い続けた竹下景子「いまも大好き」

   そんな中でも、篠沢さんは執筆活動を続けた。闘病中に5冊の本を出版した。妻の礼子さんによると、初めはパソコンを叩いていたが、それができなくなると、肘でキーを叩き、最後は筆談だった。それも1年ほどで判読不能になり、礼子さんが代筆していたという。最後の著述は今年2月の雑誌への寄稿だったが、テーマは「安楽死」だった。

   クイズダービーの回答者だった俳優の竹下景子は、篠沢さんとは闘病中も交流があったという。「楽しい時間をご一緒させていただいて、今も大好きだし、ありがとうございましたに尽きるような気がします」という。座右の銘は「明日できることは、今日やらなくていい」だった。

珍解答に滲み出た穏やかで温かい人柄

   司会の国分太一「最高視聴率40%もすごいけど、クイズ番組に教授を入れてくるというのも、当時はなかったんですよね」

   テリー伊藤(タレント)「「クイズ番組って人間性が出ますからね。答えられない時に。その人柄が良かったんじゃないかなあ」

   国分「巨泉さんのフォローも良かった」

   テリー「奥様が立派だね。倒れてから10年近く、絶えず教授から学ぼうとしている。すごい」