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医者も勧める「片手クッキング」脳卒中まひのリハビリにも効果

   井ノ原快彦キャスター「最近注目され始めている、『片手クッキング』というものがあります」と取り上げた。手の機能に障害がある人向けに考えられた調理だ。

   横浜市総合リハビリテーションセンターでは、8年前から脳卒中によるまひなどのリハビリに料理を取り入れている。医師の高岡徹さんは「調理には手を使うし頭も使う。材料を考えて買い物に行き、段取りや手順を考えないといけないという点では、脳のいろいろなところを使わないといけない。脳に対していい刺激を与え、脳そのものを復活する効果もあると思います」と話す。

専用調理器具も登場!くぎ付きまな板、持ち手替えられる包丁、底が平らな計量スプーン

   2年前に脳出血で倒れた山口みさとさん(38)は、右半身にまひが残って利き手が不自由になった。両親に頼りきりの生活となったが、1年前から横浜市総合リハビリテーションセンターの料理教室に通い始め、今では自発的にキッチンに立っている。

   まな板の下にぬれふきんを敷き、すべり止めにする。まな板に刺してある3本のくぎで食材を固定し、片手で洗ったり切ったりする。肉のようなすべりやすく、まな板に固定できない食材はキッチンばさみで切る。マッシュルームやきゅうりなどを切る時にはゆで卵用のスライサーを活用する。炒めものは菜箸ではなく、食材をつかみやすいトングを使う。

   山口さん「時間があまりにもかかってしまうのがもどかしいですが、料理ができるくらいに回復した、元気になったと思ったら、うれしさの方が勝っています」

   片手クッキング用の便利グッズも販売されている。くぎ付きのまな板をはじめ、持ち手が自由に変えられる包丁、底が平らになった計量スプーン、すべり止めが付いたすり鉢などだ。

   佐藤俊吉アナウンサー「片手クッキングは障害がある方だけでなく、けがをされた方、高齢の方にも勧められるのではないかということで注目されています」