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関空の5000人けさから高速船で移送!「スマホも圏外で疲れました」

   台風21号の強風で流されたタンカーが連絡橋に衝突し、高潮が施設内にも浸水した関西国際空港に取り残されていた利用客約3000人、職員約2000人は、きょう5日(2018年9月)朝から高速船「ベイ・シャトル」で救助活動が始まった。「約100人ずつを乗せて神戸空港に避難していますが、まだターミナルにはたくさんの人がいます。関西空港は完全に陸の孤島となっています」と、ABCテレビの島田大記者が上空のヘリコプターから伝えた。

   関空はきのう4日が開港24周年だったが、とんだ記念日となった。ターミナルは停電して冷房が利かず、空港内のコンビニも商品が早々に売り切れて営業終了。関空は飲み物や毛布を配布したほか、休憩・仮眠のために保安エリアを開放した。女性3人組は「連絡橋もダメだし、(携帯の)電波も圏外。帰ろうにも帰れない。疲れた」と話していた。

空港の完全復旧まで半年

   空港の復旧や運航再開の見通しについて、首都大学東京の中林一樹名誉教授は「海水の排出や設備の点検のなどに、最低でも2~3日が必要」としている。

   また、連絡橋の修復について、日本橋梁建設協会の北村明彦氏は「映像を見る限り、橋げた自体がゆがんでしまっています。復旧には最低でも半年はかかるだろう」と話している。損傷が線路にも及んでいたら、鉄道の復旧にも半年程度かかるとみられている。

   航空評論家の小林宏之氏「関空は世界80都市に運航していますし、観光や半導体などの輸出も担っているので、関空が使えなくなると経済的なダメージが相当あると思います」

   玉川徹(テレビ朝日解説委員)「陸の孤島じゃなくて、本当の孤島です。関空はインバウンド(訪日外国人旅行者)の需要が伸びていますが、連絡橋の片側だけの通行でどれほど対応できるのか。今後大変な状況が続くと思われます」