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一人では悔しいから他人巻き添えにして無理心中!川崎惨劇の岩崎隆一の異常さ

   川崎市・登戸の路上で28日(2019年5月)、スクールバスを待っていたカリタス小学校の児童らが襲われた事件は、犯人の岩崎隆一容疑者(51)が自殺したため、動機の解明は難航しそうだ。

   子どもたちを引率していた倭文覚教頭は岩崎の様子について、「無言で子どもに刃物を振っていたので、子どもたちは気づかなかった」と会見で語ったが、犯行は計画的だったようだ。無差別殺人の精神分析などを研究する、精神科医の片田珠美氏はこう見る。「子供は弱くて小さく、あまり抵抗しないから、たくさん殺せるという意図があったと思います。大阪教育大附属池田小の事件と類似しています」

   臨床心理士の矢幡洋氏は「1人でもたくさん殺害したいという、悪い意味での合理性が見えます。最初に最大の妨害になりそうな成人男性(死亡した小山智史さん)を排除しています。子どもたちはバスの方を見ているので、背後から襲えば、とっさには気が付かれない。事前に結構考えていたのでは」と話す。

わざわざ保険証を携行した不気味

   片田氏も矢幡氏も岩崎の動機は「拡大自殺」だという。自らの自殺願望をかなえるために、ほかの人を巻き添えにすることで、日本では珍しいだが、海外ではよくあるという。

   片田氏「もともと自殺願望を抱いているのだけれど、1人で死ぬのは悔しいし嫌だから、できるだけたくさんの人を巻き添えにして死にたいという。ある意味、赤の他人を巻き添えにした無理心中とも言えます」

   その目的について、矢幡氏は「世間を騒がすことではなく、死ぬこと自体が最大の目的」とする。「メッセージ性がなく、保険証しか出てきていない。普段の行動を見ても、自分の存在を消すかのような印象を与えています。保険証を持っていたのは、ミスなのではないか」

   片田氏「普段は、いるのかいないのか分からないような容疑者だったからこそ、最後に打ち上げ花火を上げたいという欲望があったのではないでしょうか。保険証を持っていたのは、無差別大量殺人犯として世間に名を知らしめ、後世に名を残したいという願望の表れだと思います」

   玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「自殺の拡大としての大量殺人で、社会に対する不満だとかが背景にあるとすれば、レアケースで済まなくなるのが一番怖いですよ。アメリカでも、銃乱射による大量殺人が繰り返されています」

   司会の羽鳥慎一「犯罪予備軍というか、そういう感情を持っている人間がほかにもいるかもしれないってことですよね」