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〈サイン-法医学者 柚木貴志の事件-/第3話〉(テレビ朝日系)
射殺体の解剖を柚木にやらせないための伊達の計略 柚木は「死者のサイン」を嗅ぎ取ることができるか

 

   遺体が発するサインを見逃すまいと愚直なまでに死者の声なき声に耳を傾ける解剖医・柚木貴志(大森南朋)は、「権力を持ってこそ真実は真実となる」と豪語して憚らない日本法医学研究院院長・伊達明義(仲村トオル)によって、埼玉中央医科大学奥玉分室から研究院に呼び戻された。優秀だが反抗的な柚木を手元に置いて監視し、将棋のコマのように都合よく使おうという魂胆だ。

 

   柚木は伊達の直々の指名で、新人解剖医・中園景(飯豊まりえ)が行う司法解剖に立ち会う。だが、それは、警視庁組織犯罪対策四課から持ち込まれた射殺体の解剖を柚木にやらせないための伊達の計略だった。

 

   殺されたのは暴力団組員・千葉雄一(諫早幸作)で、組対四課の見立ては、現在逃走中の別の組員がロシア製トカレフで射殺したというもの。伊達は副院長・橘祐輔(淵上泰史)に千葉の解剖を命じるとともに、事件の経緯を説明する。そして、解剖はわずか20分で終了し、橘は組対四課の見立て通りの結論を出した。

暴力団組員の殺害に組対四課と捜査一課の対立がからみ...

 

   解剖時間が短すぎることに疑問を抱いた柚木は、橘に解剖所見を見せるよう詰め寄ったが、橘はこれを拒否。そればかりか、被害者の遺体を早々に遺族に引き渡したというから、ますます怪しい。

 

   同じころ、警視庁捜査一課の管理官・和泉千聖(松雪泰子)と部下の刑事・高橋紀理人(高杉真宙)らも、千葉の殺害方法や組対四課の捜査方針に違和感を覚えていた。「法医研に遺体を運べば、また真相を隠蔽される」と、2人は独自に捜査を進め、事件現場にいた暴力団組員・原(笠松将)を締め上げ、話を聞く。それは、これまでの捜査を根底から覆す衝撃的な内容だった。一方、中園も密かに解剖データを入手してきた。

 

   柚木は和泉と一緒に事件現場のスナックに潜入し、徹底した検証を行う。そして、飛び散った血痕の状況などから、柚木が嗅ぎ取った「死者のサイン」とは......。

   「君はこの法医研がつぶれればいいと思っているのか!?」といら立つ伊達に、柚木は「俺たちの仕事は遺体の声を聞き、サインを見逃さず、真実を突き止めることだ」とやり返す。果たして柚木は、地に落ちた法医研の信頼を回復することができるのか?(2019年8月1日夜9時放送)

寒山