謎の女性、小池アンリ(烏丸せつこ)は、現金を持って何度も「かわはら工房」にやってきた。喜美子(戸田恵梨香)が穴窯で作った最初の作品が欲しいというのだ。しまいには「800万円出してもいい」と言い出したアンリの金銭感覚に喜美子は驚いたが、もちろん断った。
「では、聴かせてもらうだけでいいです」とやっと諦めたアンリは言い、人さし指で作品の輪郭をなぞった。
喜美子「聴くって何を?」
アンリ「こうすると、音が聞こえてくるんです。聴こえてくるのはカントリーブルースやワルツ、作品によってそれぞれです」
アンリはそうやって作品と会話するという。悪い人ではなさそうだ。喜美子も同じように指でなぞってみる。音は聞こえないが、楽しくなった。喜美子はアンリの天真爛漫さが好きになった。
ある日、工房に立ち寄った住田秀樹(田中美央)は、そこにいたアンリを見て驚いた顔をした。そして喜美子に耳打ちをした。なんとアンリが恋愛ゴシップで有名な元スキャンダル女優だというのだ。(NHK総合あさ8時)