「芸術はな、見知らぬ者同士を引き合わせるねん」そんなことを言うスキャンダルで落ちぶれた女優・小池アンリ(烏丸せつこ)と喜美子(戸田恵梨香)は打ち解けた。その言葉に喜美子も共感したのだ。
なんでもズバズバと聞いてくるアンリに、喜美子は夫と別れた過去や息子が独り立ちしたことを話す。2人の間に友情が芽生えたが、アンリは「すぐ戻る」と告げたまま姿を消してしまった。数日たっても姿を見せないアンリを喜美子は心配し、知り合いのつてをたどって行方を捜し始めた。
捜すうちに、喜美子はアンリの過去を次々と知ることになった。元は大津の紡績会社の令嬢らしい。
息子の武志(伊藤健太郎)が通う窯業研究所では、武志の恩師、掛井武蔵丸(尾上寛之)が受話器を手に泣きそうな顔をしている。妻からのオメデタ報告の電話だった。
心配そうに掛井を見ていた事務員の石井真奈(松田るか)は、武志から電話の内容を聞き、顔をほころばせた。心底嬉しそうな真奈に、武志は好感を持った。(NHK総合あさ8時)