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「新型肺炎まだ流行ではない」なぜか事態を小さく見せたがる厚労省・・・対策遅れの元凶

   新型肺炎の新たな広がりが確認された。神奈川県では国内で初の死亡者が確認され、感染した医師が勤務していた和歌山県内の病院を受診していた70代の男性から陽性反応が出た。院内感染の可能性がある。

   いずれも感染経路はわかっていない。東北大の押谷仁教授は「中国との接点を追えない人が感染しているのであれば、かなりの規模の感染者が周囲にいる可能性があります。感染の封じ込めは不可能でしょう」と話した。

   国立感染症研究所ウィルス部元研究員で白鴎大の岡田春恵教授も「もう水際対策はあきらめる段階です。流行を抑えるのは難しいと思います。積極的に重症者を見つけて、死者を減らす医療に切り替えるべきです」という。

死亡者が出て、院内感染も始まってるのに流行じゃないの?

   しかし、厚生労働省の加藤勝信大臣は「現時点で流行していると判断する疫学的な情報が集まっていない」と流行判断を避けた。玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)は「厚生労働省は、ずっと事態を矮小化しようとしている印象をぬぐえません。流行しているのに、していないと言いたい理由があるのでしょうか」

   吉永みち子(エッセイスト)「流行しそうだという予測に基づいて、初めて先手が打てるわけで、全部はっきりしてからなんて言っていると、すべて後手に回ってしまいます。厚労省を信用でないというのが、一番のパニックの原因になります。私たちがどのようなことに気を付ければいいのか、どういう対応をすべきなのか、厚生労働省は自治体任せではなく、きちっとした基準を出してもらいたい」