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イベント自粛の中、宝塚が公演再開 「無責任!」「淑女の集まりなのに身勝手!」「おとなしい観劇は安全」と賛否激論

   新型コロナウイルス感染拡大防止のため、2月29日から公演を中止していた宝塚歌劇(写真・宝塚歌劇団記念像)が9日(2020年3月)、兵庫・宝塚大劇場で星組の千秋楽公演を10日ぶりに再開した。

   感染防止のため、ファンは全員マスクを着用して観劇。開場時は劇場入口でスタッフが来場者の手のひらに消毒液を噴射。37・5度以上の発熱を感知する赤外線サーモグラフィーも設置する対策が施された。10日には東京宝塚劇場で雪組公演が再開される。

   今回の宝塚の公演再開については、ネット上では「時期尚早だ。多くのイベントが自粛するなか無責任すぎる」という猛批判が殺到する一方、「観劇は座っているだけなので安全だ」と擁護する声もある。

「すみれの花咲く頃、阪急沿線はコロナで満開になるでしょう」

   まずネット民の多くが「とんでもない愚行!」と批判している。

   「お隣の伊丹市、川西市、三田市、西宮市でも、感染者出ているのに、宝塚市内で感染者が出るのは時間の問題。歌劇団、無責任すぎる」

   「お客は全国から行っているのだから、宝塚市内で広がるのではなく、大阪ライブハウスのようにそれぞれの場所に広がる」

   「すみれの花咲く頃には阪急沿線はコロナで満開になるでしょう」

   「屋外の野球やサッカーですら延期しているのに、屋内での観劇って考えられません。淑女の集まりがなぜ我慢できないのですか。小中高校生だって屋内の卒業式を我慢しているのに」

   「大阪のライブハウスに行った人が、かなり感染しているのに...。宝塚観に行った人に一人でも感染者がいたら、あの密閉空間で何人に移すと思っているの?しかも観に行った人が各地に帰っていくわけだし」

   「公演を行わなければ一銭にもならない事情は理解できるが、やはり皆の指摘の通りと思う。症状が出ない感染者もいることが分かっている中で、赤外線検温だけでOKとするのは、無責任のそしりを免れない。体温チェックが用をなさないことは実証済みだ。もしこの公演を見た客の中から感染者が出たら、どう責任を取るつもりなのか。何でもかんでも自粛という風潮にはむしろ物申したい方だが、これは頂けない」

「ファンの結束の強さから観劇を隠ぺいするのが心配です」

   そしてこんな心配をする人も多かった。

   「このお客さんたち、もしもコロナに発症したとしても、歌劇を見たことを隠蔽しないか不安です。ディープなファンの心理として贔屓(ひいき)に迷惑かかるからと、検査を呼びかけられても行かない人も出ると思います」

   「そうですよ。宝塚は鉄壁の絆で結ばれていますから、演者と共通の秘密を持って酔っているのかも......」

   一方、少数派だが、公演決行に賛同する意見もあった。

   「自粛は『要請』であって『命令』じゃないのです。一民間の自主的な判断、責任に任されるべきです」

   「この状況で開催を目指したのは本当に悩んだ末の判断だと思う。賛否はなんとも言えないが、危険性をゼロにすることはどこも無理なのはわかる。主催者ができることは最大限やったのでしょう。次は、お客さん各々が、観劇後の自分の立ち位置から影響を想像して判断するしかないのでしょう」

   「引退や襲名とか色々あって、リスクを承知のうえで決行したのだろう。もし感染が起こったら、何人もの幹部が職を辞する覚悟も決めた上で、訪れる観客も感染のリスクを承知の上でのはずだ」

   「あちらこちらで株主総会が開催されていますが、そちらでは感染者の情報が出てきていません。それと同様な対策を取れば大丈夫なのでは」

   公演には生活がかかっているという意見もあった。

   「やっている方は仕事なんだよ。そこには演じ手だけではなく、チケットもぎったり案内をやったり舞台操作したり舞台や客席を清掃したりなど、たくさんの人が仕事をやっている。イベントの自粛を叫んでいる人って、自分がやっている仕事が不要不急だから自粛しろ!と言われて、『はいわかりました』と通勤を止める覚悟があるんだろうね」

「座っているだけのパチンコ店も安全ではないですか」

   また、観劇は比較的安全だという指摘も。

   「飛んだり跳ねたり叫んだりするライブと違って、宝塚観劇は比較的おとなしく座っているだけだから、大丈夫じゃないかなあ」

   「過剰反応していますよ。あの座っているだけの屋内のパチンコ店から感染者が出ていませんので問題ないです」

   現在と元の宝塚ファンからはこんな声が――。

   「かつて宝塚ファンでした。ファンだった頃の心理というか感情がわかるだけに今回の判断は間違っていると思います。何故このタイミング? 舞台がはじまってしまえば多少無理しても観に行ってしまいます。コロナに感染していてもまだ発熱していない人が来るかも。高齢者や持病を持っている方もたくさん来ます。みんな我慢して感染が広がらないようにしているのに何てこと! あり得ません」

   「45年来の宝塚ファンとしてはやめて欲しかった。もし、感染が広がった時、劇団はどう対応するのでしょう。宝塚ファンだから千秋楽がどれほど大事かわかりますし、東京の雪組公演も、私が今、一番観たい組で人気がある組なので、公演中止はファンが辛いのはわかります。けれど、まだやるべきではなかったと思います」(テレビウォッチ編集部