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志村けん 最後のテレビ出演...けさの朝ドラ「エール」で頑迷固陋な大御所作曲家!柴咲コウにやり込められてギャフン

    けさ3日(2020年6月)のNHK連続テレビ小説「エール」48話(総合あさ8時)に故志村けんが出演し、国際的なオペラ歌手・双浦環(柴咲コウ)に頑迷固陋ぶりを非難される大御所作曲家、小山田耕三役を好演した。

   主人公の古山裕一(窪田正孝)が作曲した「船頭可愛や」はまったく売れず、とうとうコロンブスレコードとの専属契約も解除の危機に追い込まれる。妻の音(二階堂ふみ)から窮状を聞いた双浦環は、「私に歌わせてほしい。もう1度レコードを出すのよ」と言い出した。

  • 志村けんと柴咲コウ(NHK「エール」の番組ホームページより))
    志村けんと柴咲コウ(NHK「エール」の番組ホームページより))
  • 志村けんと柴咲コウ(NHK「エール」の番組ホームページより))

新型コロナウイルスで入院直前に収録

   環から「船頭可愛や」を再レコーディングすると言われて裕一も音も大喜びだが、難問があった。コロンブスレコードを牛耳っている小山田先生が承知しないというのだ。双浦は小山田の自宅に乗り込む。「船頭可愛やの件です。なぜ反対されていらっしゃるのか」と語気鋭く迫る。

   小山田は「青レーベルは西洋音楽、赤レーベルは歌謡曲。そういうルールだ」と反論する。コロンブスレコードには厳然とした区分けがあって、歌謡曲の若造の曲を双浦が歌って青レーベルで出すなどまかりならんというのだ。

   双浦は憤然とし、そして言い放つ。「その目...、私、同じ目を見たことがあります、ドイツにいた頃。先生と同じ目をした芸術家たちを、たくさん見ました。彼らはみんな、自分の立場を脅かす新しい才能に敏感です」

   そう言われて小山田はぎょっとし、「フッ、ばかばかしい」とつぶやくのが精いっぱいだった。

   山田耕筰がモデルの老作曲家の狡猾さと不安を、志村はたった1分半の芝居で表現しきった。これ以降の小山田の出演シーンは予定されておらず、志村もけさが最後の出演のようだ。収録は新型コロナウイルスに感染して入院する直前の3月半ばに行われた。顔色も健康そうだったが......。(テレビウォッチ編集部)