古山家をたずねてきた藤堂清晴先生(森山直太朗)は、「近々出征することになったんだ」と、かつての教え子である古山裕一(窪田正孝)、村野鉄男(中村蒼)、佐藤久志(山崎育三郎)に伝える。そして鉄男が作詞に行き詰まっていると聞くと、こう提案した。
藤堂「僕のことを思って詞を書いてくれないか」
妻とまだ小さな息子を残して激戦地に赴かねばならない、今の先生の気持ちはどんなものなのか...。鉄男は先生や戦地の兵士たちの心に近づこうという一心で、詞を書き上げた。
数日後、鉄男は完成した歌詞を携え、裕一とともに陸軍を訪れる。鉄男は兵士たちの望郷の念や家族への情愛など、詞に込めた思いを語った。
「こんな詞を待っていたんだ」と、陸軍の担当者や鏑木智彦(奥野瑛太)はうなずいた。
鉄男の詞に裕一がメロディーをつけ、久志が歌を吹き込んだ「暁に祈る」は大衆の心を捉え、大ヒットする。「福島三羽ガラス」は、見事にデビューした。 (NHK総合あさ8時)