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石原さとみにはつらい出来事がたくさんあった。事務所の仲間で大震災の支援活動も一緒にやった芦名星が自殺した。ネガティブになりがちな石原に寄り添い、前に進むきっかけを授けてくれたのが相手の会社員だ。どんな男性なのか、見てみたい

   自慢じゃないが、私はくじ運が悪い。子どもの頃、町内の商店街の福引でも当たったことは一度もない。競馬が当たらないのも、そのせいかもしれない。

   昨日(2020年10月1日)の朝、10時過ぎに霞が関の東京地裁に行った。爆笑問題の太田光が、新潮に「日大芸術学部へ裏口入学した」と書かれ、名誉棄損で訴えている裁判に太田が出廷して、新潮批判を繰り広げるというので、傍聴しようと思ったのである。

   倍率は9.6倍。あえなく外れてしまった。今朝のスポーツ紙の一面は石原さとみの結婚だったが、中面で太田のことをかなり大きく扱っていた。だが、宣誓書を読み上げるとき、小さな声で、「伊勢谷友介。すいません」といったり、「親父から、大学はいろんな人と出逢える場所だと聞いていたが、田中(裕二)としか出会えなかった」と、裁判所を自分のパフォーマンスの場にしたりしただけで、肝心の、父親が800万円払って裏口入学させたのではないかという点は、親父は12年に亡くなっているので、「分からない。絶対にやっていないとは僕はいい切れない」と逃げてしまった。

   和解交渉を蹴って、裁判で決着をつけるという意気込みのわりには、腰が引けているという印象である。もっとも、太田が、裏口入学ではないという証拠を持っていれば、民事ではなく刑事で訴えていたはずだから、出廷したという「事実」だけが欲しかったのではないか。

  • 石原さとみ(2016年撮影)
    石原さとみ(2016年撮影)
  • 石原さとみ(2016年撮影)

石原さとみは「彼とならどんな困難も乗り越えていけると確信いたしました」と決意した理由を語った

   昨夜、友人の雑誌編集長と酒を飲んでいるとき、「石原さとみ結婚」というニュースが飛び込んできた。石原は直筆FAXで「この度、かねてよりお付き合いさせて頂いています一般の方と結婚する運びとなりました」として、「お互いの理解を深めていく中で、彼となら様々な事を共有しながら、どんな困難も乗り越えていけると確信いたしました」と、決意した理由を述べている。

   彼女の友人夫婦の紹介で出会い、価値観が一致して意気投合したそうだ。所属事務所のホリプロによると、「ここ数カ月、つらい出来事がたくさんあった」そうだ。スポーツ報知によると、コロナ禍での環境の変化だけではなく、同じ事務所の同年代の仲間で、東日本大震災の支援活動も一緒にやった芦名星が自殺したこともあった。

   「ネガティブになりがちな石原の気持ちに寄り添い、前に進むきっかけを授けてくれたのが、お相手の男性」だったという。お嫁さんにしたい女優ランキングの常連で、恋多き女としても知られる石原さとみを射止めたのはどんな男性なのか。見てみたいものだ。

三浦春馬さん(2008年撮影)
三浦春馬さん(2008年撮影)

三浦春馬は広島に住む「原爆の語り部」に会いに行った。末期がんの妻の手を握って「大丈夫、頑張りましょう!」と励ましたという

   さて、三浦春馬ロスがますます広がっている。文春は、生前の彼の泣かせる話を掲載している。2017年3月、広島に住む梶矢文昭(81)のところに、ワニブックスという出版社から電話がかかってきた。三浦春馬という若い俳優がそちらへ行って、いろいろ話を聞きたいというのだ。梶矢は6歳の時に被爆して、一緒にいた姉は瓦礫の下敷きになり落命している。大学を卒業して教師になり、「語り部」として自身の体験を伝承することに力を注いできた。

   教員同士だった妻とは東京オリンピックの年に結婚した。だが彼女は、乳がんを患い入院中だった。2人は揃って映画を見ることが好きで、4年前に一緒に見た映画『永遠のゼロ』に出ていた春馬の演技に魅せられていたそうだ。入院中の妻に、「春馬が来る」と告げると、「死んでもええから、会いたい」という。手の施しようがなくなっていた妻を自宅に連れて行った。春馬がやってきた。

   床の間に座った春馬は、彼女の手を取り、「『永遠のゼロ』は素晴らしかった。これからも頑張るんですよ」という彼女に、「大丈夫です、頑張りましょう。頑張ってください」といって、見つめ合ったという。梶矢は、自身の被爆体験を語り、春馬は、母から聞いた戦争の話をした。命がけで春馬に会いに来た妻は、「ありがとう」といいながら、その3日後に息を引き取った。

   それから一月後、春馬から直筆の手紙が届いた。

   「最期に奥様から呼吸が苦しいながらも『自分を信じてしっかり生きて行って下さい。』という言葉を頂きその言葉が今でもしっかりと自分の胸に刻まれています。励ますどころか、逆にこちらが励まされ俳優として歩んでいく上で背筋を正された思いです」

   春馬は今年の7月8日にも、8月15日に放映されるドラマ『太陽の子』のプロモーションのために広島市を訪れている。その10日後、自ら命を絶ってしまった。

瀬戸大也(2020年8月31日の本人のインスタグラム)
瀬戸大也(2020年8月31日の本人のインスタグラム)

瀬戸大也の「メドレー不倫」にはいつも怪しげなタニマチ社長が付いていた。銀座ホステスたちは怖くてその場から逃げ出した

   三浦春馬とは真逆といっては可哀想だが、新潮は今週も、競泳の瀬戸大也が溺れた「メドレー不倫」を続報している。瀬戸が出ていたCMが打ち切られたのは当然としても、日本オリンピック委員会のホームページで公開していた「シンボルアスリート」からも削除されてしまった。さらに新潮は、瀬戸は先週報じたCA以外にも、多くの女性と遊んでいたというのである。地方在住の20代の女性は、瀬戸から執拗に誘われ、泊まっているビジネスホテルで関係を持ったという。

   「会話を楽しむでもなく、いきなりセックスをする感じ。やれればいいと思っているんだろうという印象でした」

   六本木の高級クラブで働く20代のホステスとも関係があったようだ。彼女がいう。

   「報道が出た後『天罰が下ったと思ったほうがいい』って私は本人に言いました。(中略)周りに守られすぎているから。彼の周り。社長さんとか、そういうの」

   瀬戸が夜の巷に出没する時は、怪しげな社長、いわゆるタニマチがいるというのだ。妻の優佳と結婚した直後の2017年11月も、そのタニマチと韓国系のサパークラブに行って、銀座の女の子2人と六本木のクラブのママと、タニマチが借りているマンションに行ったそうである。その部屋で、瀬戸とタニマチが銀座の女の子に対して、大人のおもちゃを使いだしたという。不安を感じたもう一人の銀座の女とママは午前4時ごろ、そこから逃げ出したそうだ。

   たしかに新潮がいうように、そのように遊びながら、昨年の世界選手権で2冠を達成するのだから、天才スイマーであるのは間違いない。無駄な性欲を使わなければ、もっとすごい力を発揮できるのかもしれないが、惜しい。

菅義偉首相
菅義偉首相

菅が「オフレコ朝食会」を始める。元共同通信の人間を補佐官にし、今度は官邸記者たちをポチ化しようというのだ

   ところで9月29日の朝日新聞一面を見て驚いた。「暮らし変わる秋 10月から、最低賃金引き上げ・NHK値下げ...」大見出し。だが読んでみると、「酒税法の改正で、350ミリリットルあたりでビール(税額77円)が7円減税となり、割安な第3のビール(同28円)は逆に9・8円増税される」というのはいいが、「働く人の最低賃金は10月以降、40県で3~1円引き上げられる。全国の加重平均額は902円と、現在の901円から1円増える」

   おいおい、最低賃金が1円増えても暮らしは変わらないだろう。8時間働いて8円。月20日働いて160円だぜ。すき家の牛丼1杯食べられない。

   最低賃金は少なくとも時給1400円~1500円なくては普通の暮らしはできない。昨年は26円から29円引き上げられ、東京は1013円、神奈川は1011円と、1000円台を超えたのに、今年は1円かよ。朝日新聞はどういう意図があってこの記事を出したのか。

   10月2日と10日に分けて、菅首相が官邸記者クラブに加盟している記者を呼んで、朝食を食べながら「オフレコ懇談会」を催すそうだ。元共同通信の人間を補佐官にし、今度は官邸記者たちをポチ化しようというのだ。

   菅は、日本学術会議が新会員として推薦した中で、過去に政権に批判的だった6人を任命しなかった。菅のやり方は陰険だ。自分にすり寄るマスゴミには手厚くするが、批判する連中に対しては容赦ない。就任早々、こんなことを許していては、取り返しがつかないことになる。オフレコ懇談会にどの社が欠席するのか、注目したい。

三原じゅん子参院議員(本人の公式サイトより)
三原じゅん子参院議員(本人の公式サイトより)

新潮は三原じゅん子のヤンキーぶりをあげつらうが、彼女が取り組もうとする不妊治療の保険適用を私は応援したい

   菅の打ち出した政策の中で、「不妊治療に保険を適用する」というのは支持したい。いまや6組に1組、子どもが生まれない夫婦がいるといわれる。だが、不妊治療の多くは保険がきかないため、悩んでいる夫婦は多い。新潮は、自身も不妊治療の経験者である三原じゅん子参院議員が、菅の耳元で囁いたからだというが、どんなきっかけであれ、いいものはいい。新潮は、三原のヤンキーぶりや、男問題を論(あげつら)うが、それとこれとは別問題である。

   菅は厚生労働省に事前に相談しておらず、厚労省は大慌てで、日本医師会は、不妊治療が保険適用となれば他の診療報酬が引き下げられる、出産に保険は適用しないのかと、反対しているというが、それらをひっくるめて議論すればいい。少子化問題は、経済的な理由で子どもを産めない、不妊治療が高額なためできない夫婦(事実婚を含めて)たちに手を差し伸べない限り、解決には向かわない。菅のお手並み拝見である。

   同じ新潮に、老いをブロックするには、ミトコンドリアを活性化させればいいという特集がある。いろいろ書いてあるが、要点だけ。細胞内にある小器官であるミトコンドリアが元気になるような生活習慣を続ければいい。それには「運動」「空腹」「適度な寒さ」が効果的。早く歩く、ゆっくり歩く「インターバル速歩」、腹八分目の食事、10度ぐらいの水温での寒中水泳や寒い場所での乾布摩擦がいいそうだ。

   さて、トランプ夫妻がコロナに感染したという。マスクはしないと豪語していたが、コロナは見逃さなかった。大統領選まで1カ月。2週間の政治空白は大きいと思う。(文中敬称略)

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。