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ひょうきん者の唐沢寿明にジャック・バウアーはさすがに無理?「24JAPAN」に本家ファンから非難の嵐!「あまりにもチープ」「緊迫感なし」一方、「面白い」「今後が楽しみ」の声も

   米ドラマ「24 TWENTY FOUR」シーズン1をベースにしたテレビ朝日系列のドラマ「24JAPAN」が9日(2020年10月)放送からスタートしたが、オリジナル(本家)のファンからは「がっかりだ。リメイクすべきではなかった」「本家の迫力、緊張感にはかなわない」「予算が二けた違う。チープすぎる」というブーイングの声が上がっている。

   一方、本家を見たことがない人からは「借りてきた感がすごいが、まあまあ面白い」「これからも見ます」「唐沢寿明が頑張っている」と好意的な声も。

  • 「24JAPAN」(テレビ朝日の番組ホームページより)
    「24JAPAN」(テレビ朝日の番組ホームページより)
  • 「24JAPAN」(テレビ朝日の番組ホームページより)

「日本初の女性総理」暗殺計画を阻止できるか、緊迫の24時間!

   「24JAPAN」は「日本初の女性総理」誕生への期待が高まるなか、女性総理候補・朝倉麗(仲間由紀恵)の暗殺計画が進行する総選挙当日の24時間をリアルタイムで描くサスペンス。CTU(テロ対策ユニット)第1支部A班に所属する主人公・獅堂現馬(唐沢寿明)が殺計画を阻止すべく極秘任務に挑んでいく。

   物語は、獅堂現馬は自宅で娘・美有(桜田ひより)とトランプを楽しんでいたが、自分の部屋に戻った美有がこっそり家を抜け出したことが発覚。心配した現馬は美有を捜そうとするが、その矢先にCTU東京本部長・郷中兵輔(村上弘明)から緊急招集がかかる。「朝倉麗を暗殺する計画があり、CTUの中に内通者がいる。その内通者を洗い出せ」という極秘任務を命じられる。

   暗殺計画を阻止するため、麗の側近とテロリストの接点を洗い出そうとするCTUの面々。そんな中、現馬の前にCTU東京本部の第1支部長・鬼束元司(佐野史郎)が現れ、「新たな情報」を提供。だが、鬼束の言動を不審に思った現馬は麻酔銃で眠らせる。一方、自宅で娘を案じていた現馬の妻・六花(木村多江)はある男からの電話で呼び出される。さらにその頃、上空を飛行する旅客機の中で、日本中を震撼させる「恐ろしい計画」が進行していた...という怒涛の展開だ。

「本家『24』はドラマ史上の最高峰。触れてはいけなかった」

   ネット上では、本家の熱烈なファンから批判の嵐が殺到した。

   「本家24の全てのシーズンを何度も観た大大大ファンです。キャスト、脚本、カメラワーク、照明等観る者を惹きつけてやまないスピード感とワクワク感。それは、ゼロからひねり出し完成させたスタッフのエネルギーの賜物。本家24は絶対にリメイクなんてできない、全てにおいて完成されたドラマ。しかもアメリカだからこそ通用するドラマです。だから全く期待せずに観ました。『やっぱりねー』でした。唐沢さんを含め、ほぼ全員緊迫感のない棒演技。カメラワークから何からドキドキ感はほぼゼロ。本家は、ストーリーが分かっていても毎回ドキドキします。次が観たくて、観たくて、次の日が仕事なのに夜中3時まで観てしまった経験が何度もあります。これは眠気が誘われるレベル。『24』という尊敬すべきドラマタイトルは使ってほしくなかった」

   「セットが安っぽい。本家は、ハリウッド映画並の予算を使っている。そうでなければ、巨大で複雑精緻なセットを組める訳がないし、本物の戦闘機もバンバン飛ばしている。本家の緊迫感は、実際に9.11の巨大テロが現実にあった国だからこそ、作り手も視聴者も不気味なリアリティを持って入れ込んだわけです。平和ボケの日本で、よくリメイクを考えたものだと、逆に感心してしまいます。唐沢さんは好きな役者ですが、だいたい、ひょうきん者の彼が世界一気の短い、暴力的で、無鉄砲なジャック・バウアーをやれる訳ない。伊勢谷友介くらいがちょうどいいのに」

「TVドラマ史上最高にカッコいい女テロリストが片瀬那奈とは...これはパロディーか!」

   「見て泣いた。この世界には、開けてはならない扉がある。米ドラマ『24』もそんな高みにあるアンタチャブルなもののひとつ。テレビ局が開局記念にと、お気楽に作っていい作品ではない。『24』は、ある世代にとって身体にも記憶が刻み込まれている特別な作品。『ツイン・ピークス』と並ぶレンタル時代の怪物で、DVDを借りるために皆どれだけ尽力したことか。本場の本格的料理と聞いていたのに、安いレトルト食品を食べさせられた印象。味薄っ!みたいな」

   「本家を見ていない人のためにいうと、どのシーンも丸ごとそのまんまだった。日本では絶対にありえない、父と娘と家でポーカーをやるとか、娘が家具センターに知らない男と忍び込むとか、矢が刺さり簡単に気絶させられる武器とか...本家どおりにやろうとするから無理がある。たとえば本家で、女性テロリストが飛行機の扉に爆薬をしかけ、体育座りの態勢で胸の前に腕を組んで爆薬ボタンを押すシーンは、TVドラマ史上最高にかっこいいシーンでした。でも厚化粧の片瀬那奈なんかがそのままやると、『みなさんのおかげです』『LIFE』『スマスマ』でやるような人気ドラマのパロディーを見ている気にさせられちゃった。いっそ、全編を本家のパロディーにしたほうがよかったかも」

   「あまりにも借りてきた感が強くて、ストーリーに集中できなかった。娘とポーカーするとか、奥さんに甘い言葉をささやくとか、いくら外ドラを日本に当てはめたと言っても鳥肌がたちます。もっと日本オリジナルの脚本にできなかったのか。アメリカの話を日本に置き換えるはやはり難しい。フジテレビの『スーツ』が激しい違和感があったが、それに近い。出演者が豪華なだけに残念です」

女性総理役は大地真央、宮本信子、原田美枝子、桃井かおりがいい?

   一方、「面白かった」という声も多かった。

   「『高圧ガス』と書いてあるトラックで作業棚を壊した!と思ったら、次は2丁拳銃!24JAPAN、つかみはバッチリだ!」

   「皆さんの批判的意見と同じ感想ですが、僕は観るのをやめません。このドラマが僕たちの予想をどんどん裏切り、必ず賞賛に変えていくと信じています。最初は本家の真似かもしれないが、回を重ねていくうちに僕たちの観たいを刺激するようなオリジナルにない予測不能な展開、日本が抱えるリアルな家族、社会の問題を表現するドラマになると、期待しています」

   「金曜ナイトの娯楽としてはまずまずでした。緊迫感あったし、あっと言う間に時間が過ぎました。本家は見ていませんが、第1回は出演者の顔見せですね。これからどんな展開になるのか、楽しみです」

   「本家の『24』は全部見ています。まあまあでした。本家と比べてしまったらJAPANは見られないですよ(笑)。似せている部分はわかるのですが、1話目にしたら緊迫感やドキドキハラハラが足りなかった気がします。飛行機墜落の片瀬那奈のシーンもちょっと微妙。栗原類が意外にもこのドラマの雰囲気に合っていた。総理は仲間由紀恵より大地真央とかそのへんが良かったかな」

   「日本初の女性総理候補に仲間さんはさすがに無理がある。実年齢より若い見た目、プラス、日本国民全員が『相棒』を見ているわけではない。やはり50オーバーの大物女優さんでしょう。私見としては、直球ですが宮本信子さんや原田美枝子さん。サプライズで桃井かおりさんとか。唐沢さんとの絡みを考えたら堀内敬子さんも面白そうです。さすがに山口智子さんはNGでしょうが、オリジナル同様、獅堂が絶対服従だと笑えるかも」

「音楽と効果音、照明、カメラ割りの工夫をすれば大丈夫!」

   また、こんなアドバイスもあった。

   「本家の『24』は寝る間を惜しんで見た。『24JAPAN』も期待した。主役が唐沢寿明さんと聞いて実際ワクワクした。が、が、が、何か物足りない!皆さん内容が日本に合わないと批判するが、それはむしろそこまでやるか!くらいが良い。だから問題は脚本ではない。映像だ。まずは音楽と効果音が安い。安すぎ!あと照明!ベタすぎ!パソコンが多く出るが、跳ね返りのブルーの色が顔にベタすぎ。明かりより影を理解しなさ過ぎ!YouTubeで勉強して下さい。本来の明かりで使いすぎ。だから2時間ドラマのサスペンスを見ているようになる。あと、カメラ割りが古い。だから演技が下手に見える。役者泣かせだ。監督とカメラマン、照明さん、考えを変えた方が良い。お願いします」(テレビウォッチ編集部)