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マチュピチュを政府公認で独り占め? 世界一周旅行中の片山さん、コロナ封鎖のペルーで足止め7か月「最後の観光客」と支援の輪

   南米ペルーの世界遺産である古代インカ帝国の遺跡「マチュピチュ」を、今月10日(2020年10月)、ペルー政府公認で独り占めした日本人がいる。ボクシングトレーナーの片山慈英士さん(26)。「スッキリ」は、ペルーにいる片山さんに話を聞いた。

   学生時代からバックパッカーで海外を旅していた片山さんは、昨年7月(2019年)、祖父の出身地である南米トリニダード・トバゴを最終目的地とする世界一周旅行をスタートした。今年3月15日(2020年)に27カ国目となるペルーに入国した直後、新型コロナの感染拡大防止のため緊急事態宣言が発令された。国境が封鎖されて国内の移動も制限され、目的だったマチュピチュ観光ができない状態となってしまった。

「待とう」とアパートを借り、現地でヨガ教室に通った...

   他の観光客が続々と退去するなか、片山さんはマチュピチュ近くの村に滞在することにした。「チャーター機の値段もすごく高いし、絶対に帰れる保証もない。最初は2週間だけ閉鎖されるという報道だったので、せっかくだから待ってみようかなと思った」という。家賃1万6000円のアパートに滞在し、「毎日ヨガのクラスに参加させてもらったり、子どもたちにボクシングを教えたりしていました」。インターネットで勉強し、筋トレインストラクターなど4種類の資格も取得した。

   約200日間が過ぎた今月4日(2020年10月)、地元の新聞が片山さんを「最後の観光客」と報じたところ、ペルー国内で支援活動が始まり、あれよあれよとペルー政府が片山さんのマチュピチュ訪問を特別許可する事態となったのだという。マチュピチュは現在も新型コロナのため閉鎖されているが、雄大な光景を独占した片山さんは「神聖な場所。ここでふざけたらあかんな、と思いました。遺跡自体も感動しましたが、それ以上にペルーの方たちのおかげでマチュピチュに行けたので、感謝です」と話していた。今月中には日本に帰国する予定だという。

   キャスターの近藤春菜「こういう緊急事態に前向きに行動できる力が素晴らしいですね」

   近藤サト(元フジテレビアナウンサー)「コロナ禍であっても新しい日常を自分で作ろうという切り替えの早さに感心します」

   宮崎哲弥(評論家)「世界のどこであっても生き延びていく特技を発揮できる日本人が、もっと増えてほしいですね」