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これが新常識! 傷口は「乾かさずに治す」。  「ケガしたら乾燥させてかさぶたを作れ」...はもう古い!

   コロナ禍の運動不足が災いし、「コケやすい体」になっている人が増えているという。

   コケて傷ができた時、とりあえず消毒をしてあとは傷口を乾燥させれば早く治る...と考えている人、多いのでは。実はそれは誤りだ。

   石井隆広アナウンサー「僕は小さい頃、乾燥させてかさぶたを作れと習ったんですけど、今は傷口を乾燥させずに治療していくのが主流で、治りが早いと言われています。"湿潤療法"というんです」

   皮膚科医の窪田徹矢さんに、自分でできる湿潤療法のやり方を教わった。

ワセリンで覆い、ばんそうこうで保護!「滲出液」を乾かさないのが重要

   ケガをしたら、最初に傷口を流水でしっかり洗い流す。「異物や砂を洗い流すのが大事です。最低でも10~20秒はやってください」(窪田さん)

   次にティッシュなどで軽く患部をおさえて圧迫する。止血のためと、傷口をちゃんと洗えたかの確認にもなる。

   窪田さん「血が少しにじんで出ているくらいが洗い流せている判断になります。圧迫して血がじわっと出るくらいなら問題ないです」

   洗った後は傷口に白色ワセリンを塗る。多めに手に取り、傷口全体をまんべんなく覆うように塗るとよい。

   窪田さん「乾かさないようにできればいいんです。傷をちゃんと覆ってあげると、傷の中に滲出液(しんしゅつえき)が出てきます。それによって治りが早くなります」

   滲出液とは、傷ができた時に患部を治すため細胞から出る体液だ。ワセリンには滲出液を乾かさない効果がある。ワセリンがなければ傷口に使える軟膏を塗ってもよい。

   最後にばんそうこうで傷口を保護する。「ばんそうこうがない場合はとりあえずラップを巻いておくだけでもいいです」(窪田さん)

   ばんそうこうは最低でも1日1回は変える。その際流水で洗い流すこと、ワセリンを塗ることも忘れない。

   石井アナ「湿潤療法は皮膚科医の間ではもう常識で、いろんな現場で主流になっています。消毒は傷を治そうとする細胞までやっつけてしまうこともあるので、皮膚科医の皆さんはほとんど使っていないそうです。動物に噛まれた時や患部の汚れが取れない時、錆びたくぎでケガをしてしまった時など、大きな傷の場合は病院に行ってください」