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「第3波」が怖いのは接待店ではなく、普通の飲食で全世帯に広がること。緊急事態宣言下で年末年始を迎えないためには基本に徹するしかない!

   きのう11日(2020年11月)の新型コロナ感染者は、東京は3か月ぶりに300人オーバーの317人、大阪、埼玉、兵庫、新潟などは過去最多、北海道は過去2番目だった。日本医師会の中川俊男会長は「第3波と考えていいのではないか」と警告した。

   この第3波が第2波と大きく違うのは、感染場所と世代だ。これまでは接待をともなう飲食店、つまりバーやキャバクラが多かったが、第3波は居酒屋などの友人・知人同士の飲食で広がっている。30代の男性はホテルで6人で飲食し、そのうちの陽性者だった1人から感染した。「隣に座っていた人で、マスクは外していました。帰り際に肩を貸してタクシーに乗せました」と話している。向かいの2人も感染していた。

飲食店では口に物が入っている時以外はマスク着用

   感染世代の変化について、小池百合子都知事は「40代、60代の中高年世代が、20代、30代を上回っています。全世代に広がっていると見られます」と発表した。東京医科歯科大の寺嶋毅教授は「飲食、職場から家庭への連鎖が起こっているのでしょう。気温の低下、乾燥が感染を加速させていると思います」と指摘した。すでに、軽症者を収容するホテルなどの施設、重症者の入院施設などは、ステージ3の指標の25%を超えた。中川会長も「このままでは全国で医療提供体制がひっ迫する」と危機感を募らせる。

   では、第3波に感染しないためにはどうしたらいいのか。東京都は「防ごう重症化 守ろう高齢者」という標語を作った。大阪府の吉村洋文知事は「静かに飲食 マスクの徹底」を呼びかけた。寺嶋教授は「会食や会合で大きな声で話さないこと。口に物が入っているとき以外は、マスク着用です」と注意を呼びかける。要するに、これまでの予防策を気を緩めないでやるということぐらいしかないようだ。

   玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「東京や大阪は、大きなクラスターがないのに増えているということは、防止策は感染者と非感染者の接触を断つということしかないのですよ。海外ではロックダウン、日本なら緊急事態宣言を早めに出したほうがいいと思いますね。患者が増えてからでは遅い」

   第3波を12月半ばまでに抑え込めないと、緊急事態宣言の中での年末年始ということになりかねない。