「女性蔑視発言」で批判を浴びている東京オリパラ組織委の森喜朗会長の進退について、自民党の二階俊博幹事長は8日夜(2021年2月)に記者会見し、「周囲の期待に応えてしっかりやっていただきたい」。さらに、「辞めるべきなのか、辞めないでおくべきだとか、言及することは、党として過ぎたことであって。冷静に見守るのが、一番いいと思います。私は、撤回したということでいいんじゃないかなと思っております」と続投を容認した。
しかし、この5日間で約5700件の抗議や意見が委員会に殺到し、約440人のボランティアが辞退を申し出ていることがわかった。
辞退者が相次いでいることについて二階幹事長は「瞬間的にね、『引かせていただきたい、協力できない』ということを、おっしゃったんだと思いますが、また落ち着いて静かになったら、その人たちの考えも変わるでしょう」と一時的なものとの受け止め方だ。
火曜キャスターのカズレーザー(タレント)「二階さんの発言で、五輪全体の国民感情はマイナスになると思います。五輪注視者にとって森さんと二階さんは、(逆説的に)心強い味方じゃないですか。今後も、見境いない発言を続けてほしいですね」と皮肉った。
番組は東京新聞朝刊の1面トップを紹介。「事なかれ主義 擁護の構図」「森会長『辞意、慰留され翻す』」との見出しで、森会長の謝罪会見の直前の経緯を報じている。記事によると、会見前の4日午前に「皆さんに迷惑をかける(辞任の)ハラを固めた」と森氏が述べたのに対し、組織委の武藤敏郎・事務総長らが「とんでもない。みな納得しない」と慰留し、森氏が翻意したとされる。
跡を絶たないボランティア辞退者に、同組織委は6日、約8万人のボランティアに「謝罪」のメールを送信したという。
キャスターの小倉智昭「本当に辞意をもらしたんですかね。森さんがアウトになったら、五輪は開催できないかも知れない、っていう人もいるんですが、どこまで本当ですかね」
12日に開かれる組織委員会の臨時会がみものだ。
文・栄