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天皇家全体の懸案事項になった「眞子さんの結婚問題」 菅首相の盟友が文化功労者になった影に長男の存在?

   秋篠宮眞子さんにとっては予想外の発言だったと思う。

   2月23日(2021年)、天皇は誕生日会見で、事前に記者会から提出されていた「眞子さんの結婚問題」について、こう答えたのだ。

   「眞子内親王の結婚については、国民の間でさまざまな意見があることは私も承知しております。このことについては、眞子内親王がご両親とよく話し合い、秋篠宮が言ったように、多くの人が納得し喜んでくれる状況になることを願っております」

   眞子さんは昨年11月中旬に自分の結婚についての「お気持ち」を公表した。その中で、「天皇皇后両陛下と上皇上皇后両陛下が私の気持ちを尊重して静かにお見守り下さっていることに、深く感謝申し上げております」と書いていたのだ。

   しかし、父・秋篠宮が誕生日会見で「結婚は許す」といった後で、「結婚と婚約は別だから納采の儀は行えない」「国民の多くが納得し、祝福してくれる状況にはない」といったことで、結婚問題の行方が不透明になってしまった。

   さらに宮内庁の西村泰彦長官が記者たちに、「小室圭さん側に説明する必要がある」といい出した。この発言の裏には、この結婚に懐疑的な上皇后の考えがあるのではないかと、一部の週刊誌で報じられた。

   宮内庁はあわてて打ち消したが、どうやらそれは事実だったようだ。天皇が誕生日に語る内容については、何度も推敲を重ねたといわれる。当然ながら上皇、上皇后にも聞いているはずである。

   そうして今回の発言になったのだろう。これまでこの問題は秋篠宮家内部の問題であった。それに上皇が天皇の時、このことについては「裁可」しているのである。

   それをひっくり返したとまではいわないが、もう一度両親と話し合ってよく考えて見ろと、差し戻したのである。

   この結婚問題は天皇家全体の懸案事項になってしまったと、私は考えている。

   そうなれば、沈黙を守り続けている小室母子が何らかのリアクションをしない限り、眞子さんが皇籍離脱してニューヨークへ駆け落ちしない限り、結婚するためのハードルははるかに高くなってしまったと思わざるを得ない。

   私は、数少ない眞子&圭の結婚を応援する一人ではあるが、今回の天皇の発言は想定外だった。

   最後通牒を突きつけられた2人はどうする? 私は眞子さんが心配だ。

文化功労者の選考に政治が介入

   ところで、長男の「違法接待疑惑」で追い詰められている菅首相だが、ポストでノンフィクション・ライターの森功が、菅の長年の"盟友"であるグルメサイト『ぐるなび』会長の滝久雄を文化功労者に選んだのは、長男の影があるのではないかと告発している。

   滝は「ペア碁創案者」としても知られるそうだ。これは男女のカップルが交互に石を置いて対局するものだが、その普及に貢献したことが選ばれた理由だそうだ。門外漢の私はまったく知らないが、どうやらそれほど人口に膾炙したものではないようだ。

   その普及役をしているのが、正剛が取締役になっている東北新社の「囲碁・将棋チャンネル」で、滝が主催するペア囲碁大会を放映してきたという。

   滝は「ぐるなび杯」などの囲碁イベントの冠スポンサーにもなり、表彰式には官房長官の菅が駆け付けたこともあったそうだ。

   では、親しいからといって"盟友"を文化功労者にできるものなのか。選ばれると350万円の年金が生涯支給され、その後、その多くは文化勲章を授与されるという。

   功労者は第三者機関の「文化審議会文化功労者選考分科会」の審議によって決まる。ここは文科省と文化庁が選ぶ12人の学者や有識者で構成され、任期は1年、審議の内容は一切非公開だそうである。

   森によれば、分科会の委員の選任に政治が介入できるという。2016年に文科事務次官としてかかわった前川喜平が、委員のリストを提出すると、杉田官房副長官が、「官房長官の菅さんと相談したのでしょう」(前川)、2人を差し替えろとダメ出しをされたそうだ。

   その2人は、安全保障関連法案に反対する学者と雑誌に政権批判を書いている文化人だったという。

   何やら、先日の学術会議の任命拒否と同じ構図ではないか。だがそれより多いのは、「特定の人にあげてほしいという政治世界からの圧力です」(同)。委員1人が2人を推薦することができるそうだ。

   前川は、「昨年は滝さんでしょ。ペア碁が日本国民に普及しているでしょうか」と疑問を口にしている。

   だが滝の受賞にはさらに大きな問題があるという。滝は国鉄が民営化される2年ほど前の1985年11月6日、「広告代理店NKBの経営者時代の滝は贈賄容疑で逮捕されたことがある」(森)というのである。

   国鉄は民営化で経営のスリム化をするため、取り引きを打ち切られるのではないかと考えた滝が、国鉄幹部に接待攻勢をかけたためだった。これも今回の総務省幹部への「違法接待疑惑」に似ている。これは新聞でも報じられているが、滝は略式起訴されたという。

   こうした経歴がある人間を文化功労者に選んでいいのだろうか。文科省人事課栄典班は、その人が事件を引き起こしていたと分かれば、選考はやり直しすると答え、前川も、「前科どころか、役所で懲戒処分を受けているだけで、叙勲や褒章の対象から外していました」といっている。

   菅義偉にまたまた、頭の痛いスキャンダルが出てきたようだ。

   新潮は、橋本聖子の後に五輪担当相になった丸川珠代参議院議員(50)は「仮面夫婦」だと報じている。

   丸川の夫は、やはり自民党衆院議員の大塚拓(47)。2人が結婚したのは2008年で、小泉純一郎元首相や安倍晋三首相が祝辞を述べたという。

   仮面夫婦のきっかけは、大塚が寝てしまうと朝まで起きないので、夜泣きする子どもの面倒は全部丸川が見てきたことかららしい。

   選挙区も、参議員の丸川と違って大塚は埼玉9区なので、平日も埼玉に泊まることが多いようだ。そんなことから丸川は、「子供2人目は無理」だといっているという。まあ、どこにでもよくある話だが。

渡部建が豊洲市場で働いている

   さて、「多目的トイレ不倫」が文春で報じられたアンジャッシュ・渡部建(48)が、豊洲市場で働いているというのが話題になっている。

   文春によれば、渡部が売れっ子になる前から知っている大手仲卸業者の社長が、「ウダウダ家にいるんじゃなくて、一緒に汗をかくか?」と渡部に声をかけたのだという。

   本人も「ずっと力を入れていた"食"の分野に裏方として関われる」と喜び、社長も、「あんな華やかな場所にいた人間が、人が寝ているときに働くっていうのはさ、並大抵じゃない」といっている。しかもノーギャラだそうだ。

   一見美談のようだが、働くのはたった週に1回だけで、深夜0時から午前8時までだという。これを禊にする気持ちはないだろうが、周囲の思惑が気になる。

   いっそ、そこで骨を埋めてみたらどうか。テレビに復帰しても、あと何年かは「トイレ不倫の渡部」という"愛称"はついて回る。お笑いの世界などすっぱり捨てて、豊洲で生きていくという選択もありだと思うがな。

   こちらは高校生という肩書をすっぱり捨てて、プロ棋士に専念すると決意した藤井聡太二冠のお話。

   文春も書いているように、将棋指しに学歴はいらないといわれてきた。昔は中学を出ていれば十分で、「将棋指し二十歳過ぎればただの人」という言葉もあった。

   これは差別しているのではなく、10代が一番棋力が伸びる時期なのだ。藤井も、母親の「高校までは進学してほしい」という願いにこたえて高校3年まではやってきたが、本業にCMなどの仕事が入ってくれば忙しくなると考え、思い切ったのであろう。

   私も何人かの棋士は知っているが、どんなに有名になっても、プロダクションに入るという人は知らない。ほとんどが自宅で自分で電話を受けていた。

   藤井は棋士一本でやると決めたから、ますます強くなることは間違いない。早くAIと勝負をして、負かしてもらいたいものだ。

コロナ不況下でなぜ株価だけが上がり続けている?

   さて、コロナバブルが止まらない。30年半ぶりに3万円台に到達している。

   今日(2月26日)は米国市場の株安を受けて売りがふくらみ、日経平均株価の下げ幅は一時900円を超えたが、これは一時的なものだろう。

   だが、誰しもが不思議に思うのは、コロナ不況の下でなぜ株価だけが上がり続けているのかということである。

   SMBC日興証券が、2月4日までに決算を発表した金融を除く636社の決算を集計したら、6割の384社が赤字か減益だったという。

   新潮で第一生命経済研究所首席エコノミストの永濱利廣はこう解説する。

   「ここまで株価が上がっているのはコロナショックが原因で、その根底にあるのは世界の金融・財政政策です。世界的な金あまりの結果、行き場を失ったお金が実体経済ではなく、株式市場に向かっていると考えられます」

   そんなに金が余っているのなら、私のところに少しは流れてきそうなものだが、一向にその気配はない。

   まあ、バブルというのだから遠からず破裂する。貧乏人は、それを楽しみに寝ながら待つとしよう。

   2月23日に起きた地震には肝を冷やした。出先の越後の古い湯宿で酒を飲んでいる時、スマホから緊急地震速報が流れた。揺れが長かった。

   NHKを見たら震度5強だった。10年前の東日本大震災の余震だそうだが、東北は震度6強。生きた心地がしなかっただろう。

   ポストは、この10年で緊急警報や被害予測は進化しているという特集を組んでいるが、確かに今回、地震後すぐに「津波の心配はない」と報じられた。私がいたところは山のなかだから津波は気にならなかったが、なぜ、そんなに早く津波は来ないといえるのか疑問に思った。

   気象庁地震課によると、「EPOSという地震活動等総合監視システムの成果」だそうだ。

   地震の規模や震源位置の推定機能を持つ多機能型の地震計や、震度を計測する震度計、津波の観測機器などが全国で1000地点に設置されていて、加えて、自治体などが設けた5000地点を超える観測施設からも24時間、休まずEPOSに送られ、蓄積されるそうだ。

   私は緊急地震速報というのが嫌いだ。あれが流れると心臓が止まりそうになる。ときには流れても地震が起きないときもある。

   だがそういうことは少なくなってきているようだ。それは気象庁が18年に導入した新システム「PLUM法」のおかげだという。

   「震源や規模の推定はせず、地震計で観測された揺れの強さから震度を予想します」(同)

   人を介さずに自動配信されるそうだ。こうした地震が起きてからの速報や津波のあるなしは確実に進歩しているようだが、肝心の、地震がどこでいつ起きるのかは、まだまだのようだ。地震大国ニッポンは、地震予知を諦めないで、そこにこそ金をつぎ込むべきだと思う。

   最後に郷ひろみという歌手の話。新潮が創刊65周年で、いろんな人にインタビューしている。今週は郷、65歳。たしかに見た目は昔と変わらない。どんな秘訣があるのだろう。

   ジムでトレーニングや腹筋を鍛えるためのスクワットを毎日やるのはきついが、郷は、好きな納豆を食べる時、必ず200回かき混ぜるという。おいしくなるそうだ。これならできるな。

   ワインが好きだったが、7、8年前にスパッとやめたそうだ。これは無理だな。郷は家にいてもパジャマでいることはせずに、必ず着替える。常に誰かの目を感じ、自分を律するべきだというのだ。これは少しなら。

   いいことがあった時、自分にご褒美を与えるそうだ。ある時はシャンパンゴールドのフェラーリ375MMだったり、葉山に別荘を買ったりしたそうだ。俺ができるのはすき家の牛丼の上を食べることだな。ミスターストイック・郷は、子どもを芸能界には入れないといい切る。なぜなら、人一倍の努力が必要だが、それ以上に大切なのはツキだからだという。芸能界だけではない。努力だけではどうにもならないことがたしかにある。ツキか......。競馬でもこのところとんとツキがないからな。(文中敬称略)

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。