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「栃木のいちご」新品種開発までの長い道のり... 「おいしくない」「納豆みたいにくさい」いちごを年4000粒試食!

   きょう8日(2021年3月)の「みんなでシェア旅」コーナーで、昨年(2020年)都道府県魅力度ランキングが最下位の47位になってしまった栃木が取り上げられた。

   いま、世は「いちごの戦国時代」。これまでに登録されたいちごの品種は全国で303にのぼり、より甘くジューシーで香り高い品種を作ろうと各地が競い合っている。

   「いちご王国」栃木で、「とちおとめ」をはじめ多くの人気品種を生み出してきたのが、農業試験場「いちご研究所」だ。毎年1万株を栽培し、およそ5年に1度のペースで新品種を作り出している。

   日々選抜を繰り返す中、デビューに向けた最初の関門が「ベロメーター」だ。

研究員「自分の舌でいちごの味を確認して、この数多いいちごの中からいいものを選抜する作業を行っています」

最新品種「とちあいか」が今シーズンデビュー!「とちおとめ」超えが期待される

   研究員が1年間で食べるいちごは4000粒。家計調査から計算すると、一般的な人の一生分を1年で食べていることになる。

   うらやましい...と思うかもしれないが、栽培中のいちごを食べる研究員からは「おいしくない...」「せっけんの香りがします」「納豆のようなくさい風味がします」といった声が。優秀な品種を交配してもおいしくなるとは限らず、最初の試験をクリアして次の段階に進むのはわずか3%だという。

   研究員「裏切られ続けながら応えてくれるものを探すというような仕事です」

   厳しい選抜を経て、今シーズン待望の最新品種「とちあいか」が市場デビューした。甘さが際立ち、華やかな香りをまとういちごだ。断面がハート形なのも人気が出そうで、とちおとめを超えるトップ品種になると期待されている。

   試食した博多華丸キャスター「おいしい!改良に改良を重ねて、洗練されてますね。この子は伸びる!」