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さよなら「とくダネ!」 22年間5646回の放送にピリオド

   フジテレビ系の朝のワイドショー「とくダネ!」が26日(2021年3月)、1999年4月1日から22年間続いてきた放送にピリオドを打った。最終回は司会の小倉智昭を中心に、年表を使い番組のこれまでを振り返った。

   小倉は冒頭、「これまでのことはほとんど忘れている」と宣言。それでも過去のVTRが流れると、懐かしそうに見入った。

   それまでのワイドショーは、大きなニュースがあると、冒頭の20分から30分はVTRを流すのが一般的だったという。小倉は「最初からしゃべらせてくれ」と条件を付けたそうだ。

   エンタメ、経済、政治...と幅広い話題を取り上げる「とくダネ!」は、半年で視聴率1位に浮上、2001年2月には月間視聴率でも1位に躍り出た。

   ライブやスポーツ観戦にも足を運び、目と耳を養った。番組で小倉が推したことで活躍の機会を得たアーティストも多く、音楽関係者が局に並ぶようになったという。

  • 「とくダネ!」(フジテレビの公式サイトより)
    「とくダネ!」(フジテレビの公式サイトより)
  • 「とくダネ!」(フジテレビの公式サイトより)

スポーツを番組に取り入れた功績

   スポーツを番組に取り入れたのも功績の一つだ。海外取材にも出かけ、アテネ五輪では金メダル16個の現場をすべて目撃した。写真撮影は禁止されていたが、こっそり撮り、個人的に選手に渡していた裏話も紹介した。

   五輪好きの小倉は、「始まると、東京オリンピックもいいオリンピックになるよ」と断言した。

   番組後半は、大黒摩季、寺尾聰ら親交のあるミュージシャンもサプライズで登場、華を添えた。

   最後に妻のさゆりさんからの手紙が読まれた。「毎朝3時に起きるのは大変だったけれども、本当に大変だったのは早起きだけではなかった」と小倉の苦労を披露した。

   番組の題材があまりにも幅広いために、本を読み、ライブやスポーツ観戦に通い、自分の目と耳で納得できるものを紹介しよう、と努力したことに触れ、「心から尊敬しています。本当にお疲れ様でした」と結んだ。

   「こんな生活がいつまで続くのか?」と3年目ころに思ったという。10年が限度だと。「まさか22年とは、考えてもいなかった」

   5646回目の最後の放送は、コブクロがスタジオで「卒業」を歌い、小倉の長年の労苦をいたわり、はなむけとした。

(テレビウォッチ編集部)