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中川医師会長に「あんな偉そうなこと言っておいて...」 資金パーティ出席の余波

   「コロナを甘く見ないでください」「緩まないでください」などと毎日のように厳しい表情で国民に訴えてきた日本医師会の中川俊男会長が、まん延防止等重点措置期間中の先月20日(2021年4月)、東京都内のホテルで開かれた自民党議員の政治資金パーティに発起人として参加していたことを、文春オンラインがすっぱ抜いた。きのう5月12日の定例会見で釈明した中川氏のニュースを、「モーニングショー」が伝えた。

   中川氏は自民党の自見はなこ(英子)参院議員の後援会会長を務めている。中川氏によると、パーティは会場に100人超、オンラインで120人が参加したが、会食や登壇者以外の会話はなく、感染症対策のガイドラインに基づいて開催されたという。「時期が悪かったなと思っています」「慎重に判断すればよかったと思っています」と額に汗を浮かべ、何度もハンカチでふきながら釈明した。

  • 「ガイドラインに基づいて」開催されたそうだが…
    「ガイドラインに基づいて」開催されたそうだが…
  • 「ガイドラインに基づいて」開催されたそうだが…

羽鳥慎一「残念だなというところが大きい」

   パーティの主役だった自見はなこ議員も「私の支持者の大半は医療従事者。日々頑張ってくださっている。緊急事態宣言を出すかというタイミングで直接お声を伝えなければという気持ちが先走ってしまった」と記者団に説明したが、それならば費用を徴収する政治資金パーティという形ではない方がよかったのではないか。

   立憲民主党の安住淳国対委員長は「自分が守らなきゃ言葉の説得力がなくなる」と指摘。自民党幹部ですら「あんな偉そうなことを言っておいて、ちょっとありえないでしょう」と批判していた。番組が街で聞いたところ「やってることが矛盾しすぎて信用できない」「呼びかけている側がそんなこと言ったら、下が聞くわけがない」「怒りを通り越す。理解できない」とみなあきれ顔だった。

   MCの羽鳥慎一「強いメッセージを発信してくれているというイメージだったので、批判というか、残念だなというところが大きいですね」

   玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)は、

「こんなことでは国民に呼びかけても聞いてくれないんじゃないですか」

と指弾した。

「これまで以上に責務を果たす」そうだが...

   国際医療福祉大の松本哲哉・主任教授「これだけ発言権のある方の警告やアドバイスが、『自分たちはやってないじゃないか』と今後間違って受け止められてしまうことが心配ですね。どう受け止められるかということを配慮すべきでした」

   中川会長はきのうの会見で「(パーティでは)新型コロナ感染症対策をいかにやっていくかと(いう話が)多々あった」と言い訳し、辞任の意向を問われると「これまで以上に責務を果たす」と答えていた。その言い回し、なんだか不祥事が発覚しても権力にしがみつく際の政治家に似てきたんじゃないの?

(キャンディ)