J-CAST ニュース ビジネス & メディアウォッチ
閉じる

高橋真麻が鋭く指摘 熱海の土石流被害と「ハザードマップの盲点」

   静岡県熱海市伊豆山の土石流が発生した最上部にある「盛り土」について、「誰が何の目的で?」運び込んだのか、6日(2021年7月)の「スッキリ」が追及した。

   土石流の起点となった最上部周辺を5日に視察した川勝平太・静岡県知事は、「水の蓄積量が巨大なものになって、それが山の一部を突き破って、その上にあった盛り土を一緒に運んで、被害を大きくした」と、現場で語った。

  • 高橋真麻さん
    高橋真麻さん
  • 高橋真麻さん

誰が、どんな目的で「盛り土」を?

   崩落現場付近には5.4万立方メートルの盛り土があり、ほとんどすべてが崩れたとみられる。事故が起きる前の衛星写真を見ると、崩れた現場の上には、左右に道路が写っている。

   番組の調べでは、2007年に神奈川県内の不動産業者が「土を盛る」届け出を熱海市に申請。しかし、登記簿を調べると、現在の所有者は別人。現在の土地所有者の代理人弁護士によると、「現在の所有者は、盛り土がされていることは知らなかった」という。

   番組では、誰が、どんな目的で「盛り土」をしたのか?と問題提起したが、周辺住民からの取材では、「土を積んだダンプカーがここ2~3カ月、いっぱい走っていた」「今年に入って、崩落現場へ向かうゲートが開いていた」などの声が集まっただけ。なかには「最近はダンプが来なくなった」との逆の話もあったそうで、「盛り土との関係は不明」と、取材は混乱気味。

   土木工学が専門で地盤などを研究する愛知工業大学の中村吉男教授が、盛り土の工事の場合には、「湧水などしみこむ水を、側溝や暗渠でどう排水するかが重要だが、排水の施設は見受けられない」と指摘したが、MCの加藤浩次が「盛り土の目的」をたずねても、「目的はよくわからない」。

責任の所在は

   コメンテーターのロバートキャンベル(日本文学研究者)は「(目的は)宅地開発をするためとの一部報道もあって、熱海市の担当者が、盛り土のなかにはタイルや産業廃棄物もあったとの指摘もした。これから責任はどこにあったか、さらに追及しなければいけません」。

   コメンテーターの高橋真麻(フリーアナウンサー)「今回被災された方が、いくら注意をしてハザードマップを見ても、自分が住んでいるところの上の方で、盛り土がされていたとか、知りえないと思う」

   番組の構成が混乱した中で、真麻さんのコメントが光った。ハザードマップの盲点とともに、全国の「盛り土」の危険性を総点検しなければならない。

(栄)