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「放っておいても死なない」と思ってるから? 「原則自宅療養」に長嶋一茂が異論

   「新型コロナウイルス、きのう(2021年8月3日)の東京の新規感染者数は火曜日としては過去最多の3709人でした。感染が急拡大する中で自宅療養者が1カ月前の13倍に急増しています」と司会の羽鳥慎一が切り出した。7月3日時点では1095人だった自宅療養者数は、きのう時点で1万4019人になった。

  • 「原則自宅療養」に医療現場から不安の声も(写真はイメージ)
    「原則自宅療養」に医療現場から不安の声も(写真はイメージ)
  • 「原則自宅療養」に医療現場から不安の声も(写真はイメージ)

スムーズな入院は可能?医療現場からの不安の声

   そんな中、入院を重症患者と重症化リスクのある患者に限定する方針を打ち出した政府。菅総理は8月2日、「症状が悪くなった場合には、必ずすぐに入院できる体制を整備する」と話していたが、病床がひっ迫する今、スムーズな入院は可能なのだろうか。保健所や医療現場から不安の声が上がっている。

   北区保健所の前田秀雄所長は「在宅で療養する人が増加すると、その人たちに対するきめ細やかな対応やケアはとてもできない。急変は24時間いつ発生するか分からない。在宅で療養されている人を観察していくというのは非常に難しい」。

   自宅療養者の訪問診察を行う「新宿ヒロクリニック」の英裕雄院長は「これまで中等症以上は基本的に入院だった。もし頼まれたとしても我々にはジャッジできない。重傷者を受け入れている病院の先生たちに教えてもらうことになる」。そして、新型コロナ患者の受け入れを行う「ふじみの救急病院」の鹿野晃院長は「重症化するまで入院させられないとなると救えるはずの命が救えなくなる可能性がある。医師として葛藤がある」と話している。

玉川徹「政府が医療崩壊を実質的に認めたということ」

   長嶋一茂(元プロ野球選手、スポーツキャスター)「完全に方針転換の方向性を間違えています。こっちじゃなくてベッドの確保ですよ。立憲民主党の枝野(幸男)さんが『自宅療養じゃなくて自宅放棄』と言っていましたが、僕はニュアンスとしてそれが合っていると思う。乱暴な言い方ですが、どこかに『放っておいても死なない』というのがあるんだと思います。政府高官が未だに重く受け止めていない部分があるのかな、と」

   玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「今の状態はよっぽど悪くならない限り、十分な医療が受けられないということですから、これはもう政府が医療崩壊を実質的に認めたということ。問題なのは、3000人台で医療崩壊に瀕しているわけですが、これがピークではないということ。さらに増えていく可能性の方が圧倒的に高いのです」

(ピノコ)