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斉藤工演じる謎の男性 その不思議な魅力と秋元康の関係
金曜ナイトドラマ「漂着者」(テレビ朝日系)

   海岸に全裸で漂着した記憶喪失の男性「ヘミングウェイ」の周辺で起こる不可解な事件を描いたミステリアスなドラマ。

   謎の男「ヘミングウェイ」を演じるのは斉藤工。彼が女子高生3人組に助けられた時、「勝者には何もやるな」と呟き、これが作家ヘミングウェイの短編集タイトルとして知られる言葉であることからその名がついた。女子高生たちが彼を助けた時の動画をSNSに投稿し、それが「#イケメン全裸漂着者」と拡散され、一躍時の人に。

  • テレビ朝日の「漂着者」番組サイトより
    テレビ朝日の「漂着者」番組サイトより
  • テレビ朝日の「漂着者」番組サイトより

白石麻衣が記者役

   女子高生たちは、バズったことに味をしめ、その後も「ヘミングウェイ」を撮影し、投稿を続ける、というようないかにも今時なエピソードもちらり。「ヘミングウェイ」も動画が拡散されば、自分を知る人が現れるかも、ということで、彼女たちの訪問を受ける。

   もうひとり、「ヘミングウェイ」に興味を持つのが、美貌の新聞記者・新谷詠美。演じるのは白石麻衣。「ヘミングウェイ」が描いた絵が世間を騒がせた事件とリンクすることから、その正体を暴こうと近づいたが、彼の不思議な魅力に惹かれていく、といった感じ。

   「ヘミングウェイ」の身元引受人として現れた謎の団体「しあわせの鐘の家」主宰のローゼン岸本(野間口徹)や、事件を追う刑事柴田俊哉(生瀬勝久)、新谷の上司で新潟北陸新聞社社会部キャップ橋太(橋本じゅん)など、個性派俳優が脇を固める。

次から次へと事件が起こる

   次から次へと事件が起こり、第3話では「死が連鎖している。まだ何人も死にますよ」と「ヘミングウェイ」が予言するように、人がどんどん死んでいき、気持ちのいいドラマではないことはたしか。企画原案・脚本 秋元康とあり、否が応でもあの「あなたの番です」(日本テレビ)を思わせる。「視聴者はなんだかんだいってこういうドラマお好きでしょ?」という秋元康の高笑いが聞こえてくるようなドラマだ。ツッコミどころも多いが、それさえも、バズらせるためにやっているのだとしたら......。

   広げに広げた大風呂敷をどう回収していくのか、それとも破綻するのか。いずれにしても、見届けてやる、といった気持ちで見続けている。

   それにしても、元AKB48のメンバーが次々と女優デビューし、一段落したと思ったら、今度は元乃木坂46がドラマ界に押し寄せてきた感あり。特に今期ドラマはそれが顕著で、「お耳に合いましたら。」(テレビ東京系)の伊藤万理華、「サレタガワのブルー」(毎日放送・TBS系)の堀未央奈、「ハコヅメ~たたかう! 交番女子~」(日本テレビ系)の西野七瀬、そして、この「漂着者」の白石麻衣というように。おニャン子クラブ時代から数えると、秋元のDNAを受け継ぐ女優はどれだけいるのやら......。どんどんドラマ界に送り込まれる秋元チルドレン。秋元DNAは続くよ、どこまでも!?

(子守熊)