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渋谷接種会場に長蛇の列&抽選待ち「密」 「めざまし8」で設置タイミングに疑問の声

   新型コロナ対策の切り札のワクチン接種だが、現場では混乱が続いている。

   若者が予約なしで接種できるよう、東京都が渋谷に開設した会場では、先着順で受け付けた初日の27日(2021年8月)は、300人近くの行列ができてあっというまに受付終了。翌28日は抽選方式に変更したが、徹夜で並んだ人たちを含めて2000人以上が行列を作り、最後尾は原宿駅まで達した。抽選券は2226人に配布されたが打てたのは354人と倍率は6倍。接種を受けに来た人たちからは「ひどい話」「余計密になる。抽選結果が出るまで渋谷で待機しないといけない」などの声が。

  • ワクチン接種をめぐり新たな動きも
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若者に行き届いていない段階で...

   ワクチン担当の河野太郎大臣はテレビ番組で「予約なしというのは無謀な話。あそこまで抽選券を取りに来てくださいという必要はない」と発言。一方、接種会場を視察した小池百合子都知事は記者たちの質問に答えることなく車に乗り込んだ。

   30日の「めざまし8」で倉田大誠情報キャスターは「予想していたといえばその通りかもしれませんが、長蛇の列。結果的には倍率が相当上がって、ここで密がつくられた」と指摘。

   MCの谷原章介「先着でやり通してしまえば『ここでおしまい』といえるのが、抽選だとみんな残って密が続く。本当に難しい」

   二木芳人(昭和大学教授)「若者に行き届いていない段階で1日200、300という数であれば当然こういうことが起こる。アメリカで駅構内、ショッピングセンターで自由に打てたのは、打ちたくない人のモチベーションを上げるため。このタイミングでこのやり方は意味があったのか」

   橋下徹(弁護士)「予約が必要となってしまうとわざわざ渋谷でやる必要がない。先着順、抽選が一番効率が悪い。批判は出ると思うが名簿に従ってハガキを送るのがものすごく効率がいい」

モデルナ製の一部混入問題

   古市憲寿(社会学者)「若者に対して現場に来て抽選、最悪。お年寄りがネット予約で、なぜ若者に現場に来てもらって抽選券を配る。400万人の1%が打ちたいと4万人。ワクチンが行き届いてからやるべき。算数ができない。知事の思いつきに東京都の職員の方が翻弄されているのかな」

   ワクチンそのものにもトラブルが発生している。8月13日にモデルナ社製のワクチンに異物混入が発見され、同一ロットを含む163万回分が回収対象となったが、すでに50万回分は接種済みだった。異物を見つけたのは埼玉県薬務課主任の薬剤師、石井公規さん。石井さんによると異物はコンマ数ミリで、目視できるほどの大きさの黒色沈殿物だという。金属片の可能性があり、スペインの工場で混入した可能性が指摘されている。

   該当ロットをすでに接種済みという登山家の野口健さんは「どうしようもないですよね」とコメント。野口さんは副反応はあったものの現在体調は戻っているという。タレントの鈴木紗理奈さん、ものまねタレントの山本高広さんも該当ワクチンを接種したが、山本さんは「最悪な宝くじが当たった気分」とSNSに投稿している。

   該当ロットを接種した30代男性2人の死亡も確認されていて、田村憲久厚労相はNHKの番組で「因果関係はまだわからない、しっかり調査してまいりたい」と述べている。

   橋下徹「役所は情報確定したものから出したがるが、今回は五月雨式にどんどん出してあとから修正している。こういう情報の出し方はいいと思う。チェックが働いていて我々も冷静に判断することが重要。騒ぎすぎると役人はおびえて全部ストップしてしまう」

   二木芳人「異物混入は二度と起こらないようきちんとしていただくことが重要。ワクチン打った後に亡くなる方は一定数いらっしゃる。基本的にはお年寄りで病気持っていらっしゃる方だが、若い方もいらっしゃるので異物との因果関係を結びつけるのは難しい」

(みっちゃん)