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鬼龍院翔の二股報道にみる男女のケジメ...アンミカ、夫の助成金"不正受給"疑惑、事実なら「バカタレ」と言えるかーほか6編

   好きな女性と結婚したのに、それまで付き合っていた彼女とも付き合い続ける。

   世の中にはよくあるケースのようだが、私にはその心理がよく分からない。私でさえ、カミさんと結婚したときは、それまでの彼女と別れ、競馬断ちも1年やった。しばらくして両方ともグズグズになったが、人間には一応ケジメというものがなくてはいけない。

超不遇時代に知り合った年下の女学生と「清算できずにいる?」

「文春報道についての鬼龍院翔さんのツイート」
文春報道についての鬼龍院翔さんのツイート

   ゴールデンボンバーのフロントマン鬼龍院翔(37)にはそれがなかった。

   文春によれば、「モテなかった恨みで生きている」と長い恋愛不遇時代を過ごしてきた男が、2012年に『女々しくて』が大ヒットしてから一般女性と知り合い、9月4日電撃的に結婚を発表した。

   だが、鬼龍院は10年以上前の超不遇時代、年下の女学生と知り合い、男女の仲になっていた。文春がそれを察知し、彼は結婚後も彼女との仲を清算できずにいると報じた。早速、鬼龍院は謝罪する羽目になったのである。ケジメつけずにミジメ鳥。

働いていたのに、帳簿上は多くの人間が休んでいることに...

「アンミカさん(2017年撮影)」
アンミカさん(2017年撮影)

   アンミカ(49)という女性はモデルだそうだが、テレビの情報番組で不倫から政治まで、歯に衣着せぬ物いいが評判らしい。

   今年の6月に、経産官僚2人がコロナ関連の給付金をだまし取った事件でも、「ほんまバカタレ!」と怒りを爆発させたそうだ。だが文春は、彼女の亭主でアメリカ人実業家のセオドール・ミラー(50)にも、助成金不正受給疑惑があると報じている。本当ならシャレにならない。

   夫はイベント制作会社「エンパイアエンターテイメントジャパン」社長で、取引先には電通やGoogleがあるそうだ。だがコロナ感染拡大でイベントが少なくなり、昨年3月末からリモートワークが始まり、社員たちには勤務日数の削減がいい渡された。さらに週2日の休業日には、「職業訓練のオンライン講座を見るように」と指示されたというのだ。

   それは文春によると、会社が雇用調整助成金をもらうためで、上限は1日1万5000円。従業員に動画研修やオンライン研修などを受講させると2400円が加算されるという。

   緊急事態宣言が明けた7月からは通常業務に戻り、寝る間もなく働いたが、社員が7月の給与明細を見ると休業日数が「21」、8月と9月には「20」と印字されていたそうだ。この社員、帳簿上は多くの人間が休んでいたことになり、会社が助成金を受け取っていたとしたら、不正行為にあたるのではないかと話している。

   文春の直撃に、ミラーは逃げたが、会社は、「現在、社内において事実関係の調査を行っている」と答えている。

   アンミカも、「然るべき手順で、きちんと疑惑を払しょくするべき」だと答えているが、事実だとしたら、自分が出ている番組で「ミラーの大バカタレ」というのだろうか。

   深田恭子(38)の早すぎる復帰を危ぶむ声があると新潮が報じている。彼女が適応障害と診断され、休養を発表したのが5月26日。それがわずか3ヵ月で、来年度のカレンダーの撮影で復帰するというのである。  ホリプロはもう少し休ませたかったが、深田本人の意向だそうだ。だが、適応障害は回復に時間がかかるといわれる。テレビなどの制作側は、完治したという確証を得られるまで様子を見るそうだ。そんなに急がなくても「深キョン」の名をファンは忘れないよ。

原節子の実像は「烈しく強い女性」だった

   ところで小津安二郎の映画といえば原節子である。監督と女優という関係だけでなく、男と女の間柄だったという噂は今も多くの映画ファンに知られている。

   小津の死を機に原は引退して、表舞台に一切出てこなかったことが、それを裏付けていると見る者も多い。原節子が亡くなって今年が7回忌になる。

   ノンフィクション作家の石井妙子が、耐え忍ぶ女性を演じてきた原だったが実像は「烈しく強い女性」だった、と新潮で書いている。

   小津とのロマンスは、女性関係が多かった小津から世間の目をそらすため、松竹が流した噂だった。原は結婚しなかったが、脚本家の清島長利が無名の助監督の時代、深く愛し合い、結婚を望んだことがあったという。

   だが、会社(松竹か?)に無残に引き裂かれてしまった。原は小津映画で自分が演じたヒロインには「共感しきれない」と語っていたという。

   つい先日小津安二郎の『晩春』(1949年公開)を観た。

   妻に先立たれた56歳の大学教授(笠智衆)が、年頃を過ぎても結婚しない一人娘(原節子)を説き伏せ、ようよう結婚することを承諾させる。

   「お父さんとこうしているときが一番幸せなの」という娘に父親は、「そりゃちがう」といい、結婚は2人でつくり上げていくものだ、それが人間生活の順序というものだ、「幸せは待っているものではなく、つくりだすもんだよ」といい含める。

   ようやく結婚した娘を東京駅まで送った父親は家に戻り、籐椅子に座ってリンゴをむく。皮が足許に落ち身体が前に傾く。

   小津は笠に、そこで号泣しろと命じたそうだ。だが笠は、それはできないと拒んだという。笠が正しかった。寂しさと哀しさがない交ぜになった父親の孤独が、観る者の心に沁みわたり、深い余韻を残す。

   さて、フライデーが長野県軽井沢町の万平ホテルの裏手にある川端康成の別荘が、取り壊しになりそうだと報じている。

   「幸福の谷」といわれる一等地にあり、地上2階、地下1階、築80年を超える木造家屋である。今年2月に管理していた川端の親族が亡くなり、それを買った不動産業者が取り壊して新たな邸を建設するため、取り壊されるそうである。

   地元住民から反対の声が強く、移築して博物館のようにして公開するという案も出ているそうだ。だが、町議会も議論はしているようだが、先立つものの目途が立たないのだろう。

   私が講談社に入社して2年目に川端が亡くなった。鎌倉の川端邸で葬儀が行われ、私は裏口を見張るようにいわれた。

   そこから入ってきたのが吉永小百合だった。熱烈なサユリストの私は、彼女を受付まで案内する間、小百合の横顔を見続けていた。川端というとあのときのことを思い出す。

   写真で見る限り古いがいい雰囲気のロッジ風別荘である。私に有り余るカネがあれば、購入して暮らしてみたいものだが。

株主総会で「報道を鵜吞みにしないでください」⁉

   またまた「タマホーム」の玉木伸弥社長の話。8月26日に株主総会があったそうだが、リモートだったため玉木は会場には姿を見せず、「(文春の)報道を鵜呑みにしないで下さい」といっていたという。

   文春によれば、2015年に玉木が主導して立ち上げた公益財団法人に「1more Baby(ワンモアベイビー)応援団」というのがあるそうだ。

   電通などが応援企業になり、理事長は元少子化対策担当相の森雅子参院議員。社員は強制的にバッジを着けさせられる。2018年の合宿形式の新入社員研修で玉木は、「タマホームで働き続ける人は挙手を」といった。すると女性社員に玉木は、「そんなことはないでしょう。(中略)あなたたちはこれから働いて、その中で結婚相手を見つけ、結婚して子どもを産むはず」といったという。さらにこういい放った。

   「女の幸せは、結婚をして子どもを産むことです!」

   この男には、3000人超の社員の中には、不妊で苦しんでいる人も様々な理由で子どもをつくれない人もいることなど、想像もできないのだろう。

   何度も差別発言を繰り返して顰蹙を買っている、化粧品大手「DHC」の吉田嘉明会長もひどいが、玉木社長はその上を行くかもしれない。

松山英樹、マスターズを前に「怒るのはやめよう」

   現代によれば、プロゴルファーの松山英樹(29)が出した自叙伝『彼方への挑戦』(徳間書店)が話題だそうだ。

   2017年の全米プロ選手権。最終日は首位で、2位にはジャスティン・トーマス。11番ホールの第2打目は風もなく簡単にグリーンに乗せられるはずだった。

   だがPWを振り上げた瞬間、恐怖が襲った。打った瞬間、松山は愕然とした。

   「なぜ、こんな簡単なショットでミスをしたんだ。『まあしかたない』。そう気持ちを切り替えられていれば、あとの展開も変わったかもしれない。だが、そうできなかった」(『彼方への挑戦』より)。

   ここから、松山のメンタルは一気に崩れる。3連続ボギーを重ね、あっという間にトーマスに首位を奪われた。

   試合後はぼう然と立ち尽くすしかなかった。インタビューでは号泣した。

   今年のマスターズを控えたある日、松山はこう考えた。

   「みんな頑張ってくれているのに、自分だけ、なんでこんなふうに1人でストレスを抱えているんだろう。なにより、今の僕はゴルフを楽しめているのか」

   肩の力が抜けた松山は、1つの誓いを立てた。それは「マスターズでは怒るのをやめよう。自分にも怒らない。仲間にも怒らない」ということだった。実際、マスターズでの立ち居振る舞いには、見違えるような余裕があった。

   「『人生と同じ』などと偉そうなことは言えないけれど、ゴルフは『うまくいかない』を楽しむスポーツだ。少なくとも僕は、その楽しさと等身大で向き合っている」(同)

   そうだ! ゴルフと人生とカミさんは、うまくいかなくて当たり前なのだ。

ケンカは先に手を出した方が負けか

   昨夜(9月9日)の菅首相の会見を見ていてちょっぴり哀れを催した。わずか1年でクビになるとは本人が一番思っていなかったのではないか。

   菅は二階幹事長に斬られたことが明らかになってきた。朝日新聞デジタル(9月9日17時27分)によれば、二階は周辺に「(菅は=筆者注)恩知らずだった」と漏らしたという。

   菅のクビを刎ねた刀で二階は、今度は安倍と麻生を斬りに行くはずだ。

   その先兵として使うのは石破茂だと、私は見ている。今、総裁選に立候補している岸田、高市、河野の裏には安倍と麻生がいる。誰がなっても二階は斬られる。82歳になる二階の後継者は彼の三男だといわれている。何が何でも三男を自民党公認にして当選させなければならない。

   石破は様子見だといいながら、このところ安倍批判を強めてきている。以前から二階は、菅の次は石破だと考えていたようだ。ケンカは先に手を出したほうが負け。後出しジャンケンが勝つための王道だ。

   反安倍・麻生の若手議員と党員票の多くは石破に集まる。しかし、無理だと見れば二階は石破にGOサインを出さない。二階・石破VS.安倍・麻生の最終戦争が始まる。そう見ている。(文中敬称略)

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。