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杉咲花が「白杖ガール」演じる秋ドラマ 感動あり・構成よし・タメになる!

   <恋です!~ヤンキー君と白杖ガール(日本テレビ系)> 漫画原作と高を括っていたら、今期1、2位を争うようないいドラマに仕上がっていて、多くの人に見てもらいたい。

   杉咲花演じる弱視の高校生・赤座ユキコに、杉野遥亮演じるヤンキー・黒川森生が恋するラブコメがメインだが、ユキコに恋したことで、ユキコの立場になって視覚障害者のことを学んでいく黒川を通して、視聴者も視覚障害者の日常の不自由さがあれこれわかり、とてもタメになる。

  • 日本テレビの「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール」番組サイトより
    日本テレビの「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール」番組サイトより
  • 日本テレビの「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール」番組サイトより

一生懸命なユキコの姿に徐々に考えが変わって...

   たとえば、道路の点字ブロック。よく見ると2種類あり、線のものは誘導、点のものは止まれの警告。視覚障害者は白杖でそれを辿って歩くため、ブロックの上に自転車を置くなどの行為はもってのほか。そんなことをドラマが教えてくれる。それを知った黒川がユキコのためにブロックの上に置かれた自転車を移動していて、自転車泥棒と間違われ、警察に連れて行かれるというエピソードもあった。

   途中、2018年R-1で優勝した盲目の漫談家・濱田祐太郎が案内人として登場。視覚障害をめぐる一口話を披露する構成も面白い。

   ユキコの盲学校の同級生も全員ポジティブで、普通に恋バナをしたり、楽しそうだ。第4話(2021年10月27日)のユキコがバーガー屋でアルバイトする話もよかった。最初、足手まといなユキコを快く思っていなかったバイト先の人たちも、失敗を重ねながらも、一生懸命なユキコの姿に徐々に考えが変わって応援モードに。最後はフライドポテトを自力で揚げるという感動物語だった。

   そんな頑張るユキコを見て、彼女に見合うような人間になりたいと、自分もちゃんと働こうとする黒川。お互いにいい影響を与え合う2人が爽やかで応援したくなる。出てくる人がみんないいひとなので、安心して見られるところもいい。

   日テレの水曜10時枠。「ハコヅメ」に続き、今回もヒット!

(子守熊)