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あっけらかんと海賊版マンガ「読んだ」声続々 「スッキリ」街頭インタビュー

   一般社団法人「ABJ」の調べによると、2021年に海賊版サイトで読まれた漫画の被害額が少なくとも1兆円を超えることが明らかとなった。20年の被害額2100億円と比べると4.8倍の急増となっている。18日(22年1月)の「スッキリ」が取り上げた。

   海賊版サイトとは、出版社や漫画家の許可なくインターネット上に漫画や雑誌を公開している違法サイト。試しに番組スタッフが海賊版サイトのページを開いてみると、「ONE PIECE」「呪術廻戦」「東京卍リベンジャーズ」などの人気タイトルがズラリ。最新話のページを開くと画質も問題なく、全てのページが閲覧できる。

  • 番組ツイッターより
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加藤浩次「漫画家を守るためにみんな見ないことも大事」

   著作権法に詳しい福井健策弁護士は被害増加について「コロナ禍による巣ごもりの効果があったと思われる。海賊版サイト側が巧妙化して、身元を隠す技術が上がったことで摘発に時間がかかってしまう」と原因を推測する。

   これまで、海賊版サイト「漫画村」の運営者が2018年に逮捕され、懲役3年罰金1000万円の判決が言い渡されているほか、21年の改正著作権法施行で、利用者にも2年以下の懲役または200万円以下の罰金の罪に問われる可能性があるようになった。

   なぜ法を犯してまで違法サイトの漫画が読まれるのか。「スッキリ」では街頭で利用者の声を聞いた。すると、

「(利用したことが)あります。(正規版の)アプリは読める範囲に限りがあって、その先を読むのに海賊版で読んでます」「お金がないから」(10代学生)
「ありますよ。無料で読めて個数制限もないので、そっちで読んじゃって。先の情報早く知りたいから読んじゃったって感じ」(20代会社員)
「紙で買う場合、巻数がそんなに出てないものだと自分で集めたいと思うが、20巻、30巻と出ているやつだと金額的にも大きくなるので、(海賊版で)読んじゃう」(20代会社員)

などの声が次々と。

   「違法だとわかって読んでいたか」という質問には「全然。無料で読めるんだったらいいやって」「罪悪感というか、違法だと思ってないんで」(20代会社員)という答えも。

   今後どのような対策が必要なのか。

「(海賊版は)正規版のサービスを駆逐してしまう可能性がある。違法だということを国際的な多くのインターネット事業者に理解してもらい、国際的な包囲網をつくることが大事になってくる」(福井健策弁護士)

   前田裕二(実業家)「プラットフォーム側を想定する動きも大事だが、いたちごっこになる。そもそもこのモデルでは稼げなくする。違法サイトに広告を出稿することを代理店がやるが、それ自体が法に抵触すると稼げなくなるので(サイト運営の)モチベーションが無くなる」

   司会の加藤浩次「なるほど。広告でお金が入らなくなるとやらなくなる。あとは漫画家を守るためにみんな見ないことも大事」

(みっちゃん)