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「ジャンプ小林陵侑が金」船木和喜の見方 山口真由「ぜいたくな解説を拝聴できた」

   4日(2022年2月)に開幕した北京冬季五輪の日本選手金メダル1号は、6日に行われたジャンプ男子ノーマルヒル個人の小林陵侑選手。ジャンプ男子の金メダルは1998年長野五輪ラージヒルの船木和喜さん以来24年ぶり。さらにノーマルヒルでの金は72年札幌五輪の笠谷幸生さん(当時は70メートル級)以来50年ぶりとなる快挙だ。

   強さの秘密は何か。7日の「モーニングショー」は長野の金メダリスト船木和喜さんをスタジオに招いて話を聞いた。

  • スキー競技の詳しい解説が(イラストはイメージ)
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転機となった合宿

   まず、番組では、小林選手の原点となる母親が作ったジャンプ台の動画を紹介。その後小学校1年から本格的にジャンプ競技を開始したが、運命が大きく変わったのは高校生の時。8回の五輪出場で「レジェンド」の異名を持つ葛西紀明さんがいち早く才能を見抜き、絶対に化けると確信して小林選手を実業団にスカウト。

   社会人2年目はワールドカップで1度も30位以内に入れないなど、結果はすぐに出なかったが、20歳の時の宮古島合宿が転機となった。葛西さんは取材陣の前で「うちの若手ホープです。昨シーズン全試合出場ノーポイント。悔しい顔見てあげてください」とあえて挑発。さらに弱点だった踏切を徹底的に鍛えることで、合宿から8カ月後の平昌五輪(2018年)ではノーマルヒルで日本人最高の7位に入賞した。ここから快進撃が始まり、2018年にW杯で初優勝、さらに総合優勝も果たした。

   迎えた北京五輪では、追い風の悪条件でライバルたちが距離を伸ばせない中、小林選手は世界中の選手が「教科書」とお手本にする美しいジャンプで104.5メートルと首位に立つ。向かい風に変わった2回目は、金メダルには98メートル以上が必要なところを99.5メートルを飛び、着地と同時にガッツポーズを見せた。

   試合直後、小林選手は「また次の試合に繋げたいと思っています」とクールな受け答えだったが、フラワーセレモニーでは全身を使って 表彰台では大きくジャンプ。「葛西さんに最高の報告ができました」と喜びを爆発させた。

   石原良純(気象予報士・タレント)「目をつけていたのは葛西さんだけなんですか」

   船木和喜さん「お兄さんもいて実力がある。その弟だからという見方もあるが、体型的なものが優れている。O脚だと有利だが、そこを見てたのかもしれない。(今回の北京五輪は)4年前と比べてスキー板と足の角度を大きくすることで浮力を大きくしているが、もしかしたら今回はノーマルヒルはこの角度にしたのかもしれない。ラージヒルはスピードがあって、抵抗を少なくして直線的な進み方をする」

   石原良純「素人は違いが読み取れないが、他の選手が伸びない中で一本目最後はなぜ伸びたんだろう」

   船木和喜さん「天が味方したほか、接戦の中勝ち抜いてきた経験がある。口を開けて飛んでいるが、口をあけると首に力が入って顔が固定される」

   山口真由(弁護士)「ぜいたくな解説を拝聴できた。ジャンプのフォームは科学的にも分析されているんでしょうか」

   船木和喜さん「飛行機の開発と同じで、ジャンプも研究している。腕の位置は飛行機の尾翼と同じで、手を後ろに引くと板が上がってくる。手を前にするとスキーが離れる」

   玉川徹(テレビ朝日)「ジャンプは飛行機に例えられたりパラシュートに例えられたりするが、飛んでる感じなんですか?落ちてる感じですか」

   船木和喜さん「落ちてる感じです。早く落ちたくないからいろんな技術を使ってもがいている。小林選手は見えない範囲で動くので飛型点に影響しない。僕は肩を使ってました」

   司会の羽鳥慎一「今夜のジャンプ混合団体も楽しみにしたいと思います」

(みっちゃん)