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ロシア非難の国連決議 中国とインド「棄権」の意味合い

   ロシアによるウクライナへの軍事侵攻をめぐり、日本時間のきょう3日(2022年3月)未明、国連の緊急特別会合が開かれ、ロシアを非難する決議が圧倒的多数で採択された。国際社会におけるロシアの孤立が深まるなか、プーチン大統領の精神状態を不安視する見方も出ているという。「スッキリ」が伝えた。

  • 番組ツイッターより
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「プーチン大統領の精神状態」にも注目

   国連緊急特別会合では、ロシアを非難し、ロシア軍の即時撤退を求める決議が採択され、各国の代表が立ち上がって拍手していた。通常は国連の安全保障理事会で話し合われるべき案件だが、常任理事国であるロシアが拒否権を行使したため、国連に加盟する全193カ国が参加できる緊急特別会合が40年ぶりに開催された。

   決議に先立ち、120以上の国や地域の代表が演説し、ロシアを非難した。ロシアと親密な関係にあるとされる中国の国連大使ですら「状況は中国が望まないところまで発展している。主権と領土保全は尊重されるべきだ。『冷戦』はとっくに終わっている」とロシアに冷静な対応を求めた。決議は141カ国が賛成し、ロシア、ベラルーシなど5カ国が反対、中国、インドなど35カ国は棄権した。

   ウクライナ側の予想以上の抵抗によって、ロシア兵の士気の低下が指摘されるなか、米国の複数のメディアは「情報機関がプーチン大統領の精神状態の分析をすすめている」と報道しているそうだ。番組では「プーチン氏は苦戦や欧米による制裁に不満を抱き、側近に異常なまでの怒りをぶつけている」とする米NBCテレビの報道内容を伝えた。

   モーリー・ロバートソン(国際ジャーナリスト)「『核を使おうと思えば使える』ということを口にするなど、もはや安保理の仕組みのはしごが外れるぐらい、プーチンという人は常軌を逸した方向へ進んでいます」

   国際安全保障が専門の鶴岡路人・慶応大准教授「日米欧で相当働きかけを行った結果が、141という数字だと思いますが、インドが棄権に回ったことが若干気になります。ただ、国際社会が一致して反対を示せたことは大きいと思います」

(キャンディ)