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五十嵐へのエールに「なんて優しい世界」 虚無蔵&錠一郎のセリフが「沁みる」 【カムカムエヴリバディ】

   NHK朝ドラ「カムカムエヴリバディ」3月9日(2022年)放送回で、「先輩」たちからのセリフが「沁みる」と注目を集めている。(ネタバレあり)

   五十嵐文四郎(本郷奏多さん)は「もう傷つけたくない。傷つきたくない。ひなたの放つ光が俺には眩しすぎるんだ」として大月ひなた(川栄李奈さん)に別れを告げ、映画村からも去ることを決意した。道場の雑巾がけをしていると、伴虚無蔵(松重豊さん)が訪れる。

  • NHKの「カムカムエヴリバディ」番組サイトより
    NHKの「カムカムエヴリバディ」番組サイトより
  • NHKの「カムカムエヴリバディ」番組サイトより

「五十嵐くんの選んだ道が、ひなたの道になる」

   文四郎が涙ながらに「申し訳ありません。これまで、ご指導くださり、ありがとうございました」と頭を下げると、虚無蔵は「はなむけだ」と木刀を差し出す。

   「虚無蔵さん、俺はもう殺陣は...」と断ろうとした文四郎を、虚無蔵は

「どこで何をして生きようと、お前が鍛錬し、培い、身に着けたものはお前のもの。決して奪われることのないもの。一生の宝とせよ」

と激励した。

   虚無蔵にもらった木刀を手に文四郎が休憩所に出ると、ひなたの父・錠一郎(オダギリジョーさん)の姿が。

   「すみません。こんなことになってしまって、すみません」と頭を下げる文四郎に、錠一郎は

「五十嵐くん。僕もなあ、夢があったんや。若い頃。でもかなわんかった。一度は手が届いたように見えたけど、でもあかんかった」

と話し、トミー北沢(早乙女太一さん)のCDを見せる。

「僕の友達。レコード出してCD出して、アメリカにまで行って。僕の叶えられへんかった夢全部叶えてる。新譜出るたびに買うてるけど1回も聞いてない。そやから、僕にはわかるんや。五十嵐くんはひなたのことを大事に思ってる。そやからこそひなたの前から消えるんやって。僕がるいの前から消えようとしたように」
「五十嵐くん、これからいろんなことがあると思うけど、それが五十嵐くんの選んだ道やったら、きっとそれが...それは...五十嵐くんのひなたの道になるから」

と文四郎を励まし、最後に

「ひなたの道を歩けば、きっと人生は輝くよ」

と、るいと錠一郎にとって大切な曲「On The Sunny Side Of The Street」の歌詞を贈った。

   「じゃあね」と言って去っていく錠一郎の後ろ姿に、文四郎は深々とお辞儀していた。

   虚無蔵と錠一郎が文四郎にかけた言葉について、ツイッターなどは

「『どこで何をしようと、お前が鍛錬して身につけたものはお前自身のもの。誰にも奪われない』『君が選んだ道ならば、それはきっとひなたの道になるから』ある意味夢破れた二人の人生の先輩の言葉だからこそ沁みる。卒業シーズンに素敵な餞の言葉」
「もがき傷ついてきた大人が、かつての自分のように苦しんでいる若者を抱きしめる回だったな...」
「今日は神回。夢を諦めて去る若者に、なんて優しい世界か」

といった声で盛り上がっていた。

(TT)