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知床観光船事故、「防ぐことが出来たはず」 日テレ下川美奈「人災の意味が大きい」

   「北海道の知床半島沖で乗客24人と乗員2人の計26人が乗った観光船「KAZU1(カズワン)が行方不明になった事故。取材して見えてきたのは、運航会社のずさんな経営体制でした」とけさ26日(2022年4月)の「スッキリ」で岩田絵里奈アナが伝えた。リポーターの大竹真は、息子が行方不明になっている父親に話を聞いた。

   22歳の息子はこの観光船でプロポーズすることにしていたという。ちょうど彼女が誕生日だったので結婚指輪も用意していた。父親は「その中で事故が起きた。許せない。本当に悔しい」と訴える。2人ともまだ発見されていない。

  • 「KAZU I」 運行会社・知床遊覧船のウェブサイトより
    「KAZU I」 運行会社・知床遊覧船のウェブサイトより
  • 「KAZU I」 運行会社・知床遊覧船のウェブサイトより

元船長が語ったこと

   事故当日の23日の説明会で、運航会社の「知床遊覧船」の社長も出席した。「申し訳ありません」という謝罪はあったが、原因を聞くと、「行けると思います。大丈夫です」「(船体の亀裂についても)大丈夫だ。直しました」という返事。しかも、足を組んでの会見。父親は憤る。「この場面で足を組んで会見をするようなこと、おかしいじゃないですか。そんな会見ですよ」。報道陣の前での会見はまだ行われていない。

   おととし(2020年)まで5年間「カズワン」の船長だった男性は、会社の「知床遊覧船」は4年ほど前に経営者が交代し、会社の体質が変わったという。「率直な話をしますと、やっぱり、(事故を)やったかということです。今の社長は元々旅館業をやっていて、船も海も何も知らない人です。そして、常にお金がない、お金がないと言っていました」。

   「僕らがいなくなるまで無事故だったが、去年(2021年)春に従業員がほとんど入れ替わった。このため、物事を教えるほど教えていない」という。

   司会の加藤浩次「『カズワン』の運航会社についてですが、船舶免許を持っているから海に出られるというのとは違いますね」

   下川美奈(日本テレビ報道局社会部解説委員)「結果的に、天災よりも人災の意味が大きい。防ぐことが出来たはずだったと思います」

   ヒロミ(タレント)「僕、船に乗るんですが、一番怖いのは風なんです。そして、船では船長が一番です。波が大きくなった時、なぜ戻らなかったのか。出航の時から会社が行けと言っても断るということが成立していないと」と述べた。

(一ツ石)