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観光船事故と桂田社長の「言いたい」こと 羽鳥慎一が推測した内容

   「知床半島沖で起きました観光船の事故です。この週末も運航会社による家族への説明会が行われました。その説明会で、事故の当日、運航会社の社員がどういった対応をしていたのかが明らかになりました」と司会の羽鳥慎一。2日(2022年5月)の「モーニングショー」は事故当時、唯一事務所にいたというこの社員の説明会での言葉を音声で伝えた。

   「12時40分ごろだったと思います。その日は14時に出港する3時間コースがありました。ただ、町の方々が僕を見つけて『14時の便を出港させたらダメだ。波が高いから、予約が入っているお客様にすぐお断りを入れなきゃダメだぞ』と言ってくださいました」

  • 「KAZU I」 運行会社・知床遊覧船のウェブサイトより
    「KAZU I」 運行会社・知床遊覧船のウェブサイトより
  • 「KAZU I」 運行会社・知床遊覧船のウェブサイトより

「『船の不備じゃないんだ』ということを...」

   社員が予約客20人に運航中止を伝える作業に奔走している最中、事故の連絡が。

「近隣の同業者さんが無線等を使って『KAZUⅠが海難事故かも知れない』と。さらに10分後、『船の状態が本当によくないかも知れない』と。近隣同業者はどういうところに連絡すればいいのかを把握した上で迅速に動いてくださったので、僕はその人たちにすべてお任せをしていました」

   「船舶電話」がなんなのかさえ知らず、同業者が関係機関に連絡している内容もよく分からなかったというこの社員。説明会に出席していた乗客の家族が「常日頃、そういう教育は会社内ではされていなかったのか?」と質問すると、「(自分が就職した)去年7月か8月以降は1度もなかった」と答えていた。

   羽鳥は、運航会社「知床遊覧船」の桂田精一社長が関係者と交わしたというやりとりも紹介。桂田社長は「(遊覧船が戻る際は水深が)深いところを回るので、水が漏れるような座礁はしない。ただ、クジラに当たったり、突き上げられたりした場合は穴が空く可能性がある」と話したそうだ。

   玉川徹(テレビ朝日)「ということは、クジラが当たってくる可能性があるって思っていたということですよね?」

   羽鳥「『船の不備じゃないんだ』ということを言いたいんじゃないんですかね」

   玉川「僕は、この経営者がどういうつもりで船を出していたのかがますます分からなくなってきた。クジラが当たっても、浅瀬で座礁しても、沈む可能性があると言っている。乗客がライフベストを付けていたとしても、この寒い水温では命を永らえられないということは分かっていたはず。例えば、ほかの船が一緒に出ていれば助けることはできた。なのに、一艘だけで行ってしまった」

(ピノコ)