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6月から新気象情報 その活用法を天達武史が解説

   明日から6月。梅雨入りも間近だが、気象庁は、突然の大雨に備えて「線状降水帯」が発生する予測を半日前に発表するシステムを導入することにした。31日(2022年5月)の「めざまし8」が伝えた。

   気象防災キャスターの天達武史が切り出した。「明日から、気象災害に備える、新たな気象情報がスタートします」。

  • 大雨への早めの備えを
    大雨への早めの備えを
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「線状降水帯」の発生予測

   けさ7時の東京は雨、16.7度。肌寒い朝を迎え、新宿では、道行く人もジャケットやコート姿も目立った。昨日の東京都心の最高気温は、6月下旬並みの27.8度だった。山梨県甲州市の勝沼では、猛暑日に迫る34.1度を記録した。全国の97地点で、最高気温30度以上の真夏日となった。東京消防庁によると、きのう午後3時時点で、20人が熱中症とみられる症状で搬送された。こうした気温の乱高下は、梅雨入りを前に、今後も続きそうだ。

   6月から「線状降水帯の予測が、半日から6時間前に発表されます」と、天達・気象予報士は言う。「やまないゲリラ豪雨のような大雨が、長く続く可能性があるんですね」。

   2年前の7月には、熊本県を流れる球磨川の堤防が決壊、同県内で65人が死亡、約7400戸が被災した。2018年7月には岡山県などを中止とした西日本豪雨で、224人が死亡、住家の全半壊など2万1460棟が被害を受けた。こうした豪雨は、線状降水帯がもたらした。

   天達予報士は、「災害に結び付くケースが、非常に高くなっていますので、まずは、みなさんの今いる場所で、安全な場所がどこなのか。避難する場所はどこなのか。これをすぐに確認していただきたいと思います」。

   気象庁が30日に発表した「早期天候情報」によると、「6月5日~13日」の平均気温は、平年より「かなり低い」可能性がある。「オホーツク海の冷たい高気圧が勢力を強めてきて、天然のクーラーのような風が吹いて、各地で気温が下がる予想になっている」。

   「線状降水帯」の発生予測は、全国を11ブロックに分け、半日前に発表する。「例えば、夜の豪雨が最近は多いですが、半日前なら安全な場所に避難できる。さらに、線状降水帯の発生予測が出た場合には、その後の天気予報で、とくにどこで激しく降るのか、細かくお伝えすることになります」。予測精度(予測通りに発生する可能性)は「4回に1回」程度。ただし、「大雨になるケースが多い」のでしっかり備えを、と天達予報士は警告する。

(栄)