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谷原章介「メディアの責任も」 痩せ願望と「やせるゼリー」健康被害

   インターネット上で販売されていた「やせるゼリー」で健康被害が報告され、厚生労働省や自治体が注意を呼びかけている。「めざまし8」は、ゼリーを食べて体調を崩した女性たちに取材。きょう9日(2022年6月)の番組で伝えた。

   「やせるゼリー」は「Detoxeret Jelly」とパッケージに書かれており、1箱15本入りで約3000~5000円。味は「ブラックカカオ蜂蜜風味」と「セロリと海藻の風味」の2種類あり、「約3~15キログラム減る可能性があります」などとうたい、製造元にはベトナムの住所が書いてある。

  • 「大げさな宣伝などには注意が必要」と識者(写真はイメージ)
    「大げさな宣伝などには注意が必要」と識者(写真はイメージ)
  • 「大げさな宣伝などには注意が必要」と識者(写真はイメージ)

「そういうものを『美』として伝えているメディア側の責任もあるかもしれません」

   健康被害の訴えが相次いだことから、国立医薬品食品衛生研究所が調べたところ、「シブトラミン」という成分が入っていることがわかった。シブトラミンは、脳に作用して食欲を抑える効果があるとされているが、血圧上昇や頭痛などの副作用があるため、2010年に欧米での販売が停止され、日本でも製造・販売が禁止されている。

   番組が取材した女性たちは、「絶対にやせる。やせてない人はいない」という宣伝文句に魅かれて購入したが、届いた商品は一部が袋から漏れており、味の異なるパッケージに同じ成分表示が記載されていたという。

   午後7時ごろ1本食べたところ、3時間後に頭痛、胸の苦しみ、吐き気といった症状が出始めた。数日後に病院に行き、血液検査と点滴をしたものの、症状は3週間続いたという。「海外製の商品に手を出したのは軽率だったと思います」と反省していた。

   番組スタッフがゼリーを販売しているインターネットサイトの担当者に電話で取材したところ、「商品は調べますが、製造販売してはいけない成分が含まれているかまでは管理できません」。製造元とみられる会社にも電話したが、つながらなかった。

   医薬品セキュリティーに詳しい金沢大学の吉田直子・助教「食品を食べて劇的に痩せることは考えにくい。何らかの医薬品が入っていると考えるべきで、大げさな宣伝などには注意が必要です」

   大空幸星(実業家)「ありのままの姿でいい、痩せているということが美しいわけではない、という考え方が少しずつ広がっていくといいと思いますね」

   MCの谷原章介「そういうものを『美』として伝えているメディア側の責任もあるかもしれません」

(キャンディ)