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旧統一教会、報道に「腹立たしい」と反発 THE TIME,が伝えた記者会見での応酬

   霊感商法や多額の献金疑惑への批判がつづく旧統一教会(現世界平和統一家庭連合)がきのう22日(2022年9月)発表した教団改革案をめぐり、会見の場で記者と教団幹部との激しいやり取りがあった。「献金の判断基準は?」とただす記者の質問と教団側の持論が火花をちらす模様をきょう23日の「THE TIME,」が取り上げた。

   江藤愛アナウンサー「会見に登場したのは、かつて合同結婚式で話題になった勅使河原秀行氏です」

  • THE TIME,番組公式ツイッターより
    THE TIME,番組公式ツイッターより
  • THE TIME,番組公式ツイッターより

教会側弁護士「もう(質問を)切って」

   1992年の合同結婚式で有名スポーツ選手の結婚相手として、「テッシー」と呼ばれてワイドショーをにぎわせた。結局は女性が退会したので破談だったが、その勅使河原氏が今回は改革本部長に就き、会見のはじめに「世間、日本国政府、国会議員にお騒がせした」と謝罪した。記者からは「実際に被害をこうむった方になぜおわびしないんですか」と、早くも問題が浮き彫りにされた。

   勅使河原氏は「献金は本人の自由意思に基づく。収奪とか貢がせるとか、あたかも犯罪組織がだまし取っているような印象は、まことに腹立たしい」と報道に猛反発し、「過度な献金にならないよう配慮する」コンプライアンスを強調した。

   これについて記者から「過度とはどういう基準で、誰が判断するのか」の質問が飛ぶと、「各教会長ないしはスタッフ」と答えるにとどまった。「改革とはいいながら内輪でやり、『過度』の客観的尺度もない」の疑問は消えず、信者の教会側弁護士が「もう(質問を)切って」と言いだす場面もあった。

   問題に取り組んできた弁護士や全国霊感商法対策弁護士連絡会は「実際の被害がないかのような発言で、信者が勝手にやったことだと繰り返している」「被害に真摯に向き合う姿勢がない」と批判する。紀藤正樹弁護士は「教会の中に改革本部を設置してもほとんど実効性がない。まったく信用できない」と話した。

   普通の家庭生活のレベルを超す巨額献金や非常識に高額な価格で品物を売りつける霊感商法、選挙応援を介した政治家接近をやめろといった批判はおさまりそうもない。

(あっちゃん)