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若者に昭和・平成ソングが「大ブーム」 加藤浩次「(今も残っている曲は)間違いないんだということ」

   SNSを中心に、Z世代の若者たちに昭和・平成ソングが大ブームになっているという。高校生がTikTokで昭和ソングに合わせて踊りをアップ、カラオケでも懐かしの名曲を歌う。きょう14日(2022年11月)のスッキリは、どんな曲が人気なのか、その背景にも迫った。

  • 昭和・平成ソングの魅力とは?(写真はイメ―ジ)
    昭和・平成ソングの魅力とは?(写真はイメ―ジ)
  • 昭和・平成ソングの魅力とは?(写真はイメ―ジ)

ダンス動画、再生16億回超も

   最近発表された今年上半期のTikTokのトレンドで、大賞に選ばれたのは「ロマンスの神様」(広瀬香美・1993年)のダンス動画だった。再生回数は16億回を突破したという。街で聞くと20歳と21歳の女性は「いろんな人が踊っているのをみて自然と覚えちゃった」。

   番組が調べてみると、ほかにも懐かしの名曲で踊るダンス動画が数多くアップされていた。女性2人による「俺ら東京さ行ぐだ」(吉幾三・1984年)の踊りでは、「朝起ぎで牛連れで2時間ちょっとの散歩道」の歌詞に合わせ、両手で頭に角を出し、「電話も無ェ、瓦斯も無ェ」のところでは、手で電話するポーズで踊っていて、笑わせる。

   このほか、「センチメンタル・ジャーニー」(松本伊代・1981年)、「フライディ・チャイナタウン」(泰葉・1981年)、「恋のダイヤル6700」(フィンガー5・1973年)などの明るく盛り上がる曲だけでなく、「ルビーの指環」(寺尾聰・1981年)、「接吻」(Original Love・1993年)など、バラードに合わせた動画も多い。Original Loveの田島貴男さん(56)は、今の流行に「不思議でした。(踊っている子が)作家を知らずに曲が知れ渡っていくのは、ミュージシャンにとっては理想的でうれしい」と話す。

最近の曲との違いは?

   さらに、ダンスで今流行っているのはPUFFYの「愛のしるし」(1998年)だそうで、街の若者たちに聞くと、すぐに一部の振りを披露していた。再生回数は10億回という。

   これらの昭和・平成ソングはカラオケなどで歌うことも流行っていて、若者たちのスマホのプレイリストには、今のアーティストたちに混ざって「LA・LA・LA LOVE SONG」(久保田利伸・1996年)、「サブウェイ特急」(矢沢永吉・1975年)などもあった。「昔の曲は盛り上がりがすごい」と22歳女性は話す。

   なぜ若者の心をつかむのか、音楽評論家・スージー鈴木さんは「(昭和歌謡は)とにかく誰からも愛されることを(願って)時間と音楽と人とおカネを使って作りだした貴重な音楽」で、いまでも流行っているのは「長い歴史の中で厳選されたもの」だからだという。最近の曲は「コードやリズムも複雑。音楽的にレベルが高いのだが、カラオケで大騒ぎや踊ったりする感じではなくなりつつある」とも。

   スージーさんが「今聴いてほしい名曲」として、自らギター弾いて紹介したのは「喝采」(ちあきなおみ・1972年)だった。「歌詞、歌、メロディーどれをとっても最高。若者含めて1億人が聴き直していい超名曲です」

   MC加藤浩次「ポピュラーとして残るというは最高に難しいこと。残っている昭和歌謡と言うのは、やっぱり間違いないんだということですね」

(コムギ)