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フィリピンからの強制送還と政治日程の関係 強盗指示役ら巡りTBS安住アナが言及

   全国各地で相次ぐ強盗事件の指示役と指摘され、特殊詐欺の容疑でフィリピンの入管施設に収容されている4人について、今村磨人容疑者(38)、渡辺優樹容疑者(38)に続き、藤田聖也容疑者(38)、小島智信容疑者(45)と全員の名前が明らかとなった。今日31日(2023年1月)の「THE TIME,」は、容疑者たちの素顔に迫るとともに、強制送還のメドなど今後について詳しく報じた。

   在フィリピン日本大使館は、昨日夜フィリピンのレムリヤ法務大臣と急きょ協議を行い、4人の送還を正式に要請した。協議は当初今日開かれるとみられていたが、早期の送還に向けて前倒しにした形となった。

  • 強盗事件の捜査が続いている(写真はイメージ)
    強盗事件の捜査が続いている(写真はイメージ)
  • 強盗事件の捜査が続いている(写真はイメージ)

大統領の訪日予定

「我々は全力でこの事件を解明する。具体的なスケジュールについてはまだいえないが、マルコス大統領が訪日する前にこの事件を解決できることを願っている」(レムリヤ法相)

   4人の容疑者はどんな人物なのか。今村容疑者の小・中学校の同級生は「真面目じゃない部類。小学校6年生のときに担任の先生をいじめたりした。中学生のとき、弱い人からお金をカツアゲしたりとか」と語る。一方、渡辺容疑者は対照的。同級生は「優等生でスポーツも勉強もできた。そんな悪いことをするヤツと思わなかった。周りから優樹と名前で呼ばれる。中心的な存在で嫌う人はいない。優しくて怒ったところをみない」と語る。ただ、大学進学後、渡辺容疑者は変わってしまったと語る同級生も。

   4人はなぜフィリピンを拠点に選んだのか。

   「インターネットが普及して、フィリピンでも当たり前のようにフェイスブックなどが使われています。IPアドレスを隠したり匿名性もありますので、日本の警察の捜査が及びにくい」と語るのは日刊まにら新聞・酒井善彦元編集長。インターネットの整備で日本と連絡が容易になったことで、犯罪組織が活動しやすく、たとえ収監されたとしても看守の買収がしやすく、金さえあれば何不自由ない生活ができるという。

「(収容所に)自分専用のテニスコート作ったり、カラオケがあったり。携帯電話は基本中の基本、初歩の初歩です。お金さえあれば塀の外の社会と同じ。収監者自身が外出することも不可能ではない。歯の治療という名目で外出し、繁華街で酒を飲んでいたりする」(酒井善彦さん)

   レムリヤ法相は「汚職の問題が懸念される。入管スタッフに支援者がいれば厳しく対応する」と語る。

   司会の安住紳一郎「4人の送還ですが、今週中にも行われる可能性が出てきました。来週2月7日、フィリピンのマルコス大統領が日本に来るスケジュールがあるんです。これは前から決まっていたんですが、来日前に送還の実現をしたいと言っているんで、今週中には日本に送られるのではないかと想像がつくということです。政治日程に合わせて強制送還のスケジュールを前倒しするというのは、日本人にとって違和感のあることですが、フィリピン政府は日本との関係性を考えてあくまで特例ということなのかもしれません」

(みっちゃん)