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「フィリピンから送還4人」より「上」の黒幕 「そこまで、たどりつけますか?」(羽鳥慎一)

   広域強盗・殺人事件や特殊詐欺事件の指示役と疑われ、フィリピンに収容されていた4人の日本送還が完了した。主犯格の渡辺優樹容疑者と小島智信容疑者はけさ6時過ぎ、渋谷警察署に移送された。新たに分かってきたことを9日(2023年2月)の「モーニングショー」がまとめた。

  • 警察の捜査が本格化する(写真はイメージ)
    警察の捜査が本格化する(写真はイメージ)
  • 警察の捜査が本格化する(写真はイメージ)

役割分担は?

   小島容疑者が渡辺容疑者につぐ筆頭クラスの幹部で、カネの回収や管理をしていたとの情報が取材陣に入った。あとの2人は詐欺電話をする「かけ子」の統括役と、人を集めるリクルーターだったらしい。フィリピンの収容所で押収されたスマホ15台はおととい日本に移送されたという。

   さらに、渡辺容疑者たちがマニラ市内の廃ホテルを購入し、詐欺電話の拠点にしていたこともわかった。フィリピン国内にはほかにも詐欺・強盗のメンバーが複数潜伏しており、そううちの1人が先月、フィリピン当局に拘束されたとけさの毎日新聞が伝えた。

   元大阪府警刑事の中島正純さんは「警察は全国で合同捜査をし、かかわった人物を把握している。フィリピンに逃走していれば強制送還を求めていく」と解説する。ただ、被害2300件、総額60億円ともいわれ「全部捜査すれば何十年もかかる。強盗事件はまだ逮捕状もとっていない」状態で、警察は詐欺容疑で再逮捕を繰り返しながら強盗容疑まで詰めていく。「早くて6カ月、長引けば1年かかるのでは」とも推察される。

   司会の羽鳥慎一「(渡辺容疑者らの)上にまだいるとも考えられます。そこまで、たどりつけますか」

   中島さんは「実は捜査し、大元がいることも、おおむね分かっているらしい。今後、突き上げ捜査をしていくだろう」と話した。

   徐東輝(弁護士)「裁判も長引くと思います。重要なのは、移送場面より動機と手法。殺人まで起こしたから、極刑もありえる。どう罪を償うかまで確認しないと本質的な解決につながらない」

   凶悪犯の海外逃亡に対する方策も、しっかりと確立する必要がある。

(あっちゃん)