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<1年前のワイドショー>ロシアのウクライナ侵攻 直前・直後にテレビが伝えていたこと

   <1年前のワイドショー>ロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始したのは、昨(2022)年2月24日、北京冬季五輪の閉会式があった20日のわずか4日後でした。ワイドショーは侵攻前からロシアの不穏な動きを伝えていましたが、いざ侵攻が始まると、戦闘の様子や情勢の分析など、ウクライナ報道で一色になりました。

   危機を事前に伝えていたのは、(J-CAST)ワイドショー通信簿の「羽鳥慎一『8年前と状況が酷似』(略)」(22年2月21日、テレビ朝日系「モーニングショー」)です。米バイデン大統領が「プーチンはウクライナの首都、キエフ(後にキーウと表記)をターゲットに侵攻を決断したと確信している」と明言していました。

  • プーチン大統領(ロシア大統領府サイトより)
    プーチン大統領(ロシア大統領府サイトより)
  • プーチン大統領(ロシア大統領府サイトより)

「番組全体を使って」扱うワイドショーも

   司会の羽鳥慎一さんは「今回は8年前のクリミア半島併合と状況が酷似している。2014年はクリミア自治共和国がロシア編入を支持し、ソチオリンピック終了直後にロシア系住民保護を口実に軍事介入が始まった」。

   そして侵攻が始まり、「『番組全体を使って』ウクライナ侵攻伝える(略)」(同25日、フジテレビ系「めざまし8」)では、司会の谷原章介さんが「きょうは番組全体を使ってお伝えします」と冒頭で言い切ったとあり、緊迫感が伝わってきます。情報が飛び交い、「チェルノブイリ原発がロシア部隊に占拠された」とゼレンスキー大統領が発表。原発職員をロシア軍が人質にとったとの情報もある、と混迷を報じました。

   「戦争しているのは『ロシアでなくプーチン大統領』(同28日、日テレ系「スッキリ」)は、ロシア出身で日本で活動する小原ブラスさんの「私たちは肩身が狭くなって、ロシア人を名乗ることすらちょっと後ろめたい」、モデルの中庭アレクサンドラさんの「両国の普通の人は誰も戦争したくない。ロシアが戦争しているのではなく、プーチン大統領が戦争している」、とのコメントを紹介しています。

   「プーチン大統領『核の脅し』の本気度」(同28日、「モーニングショー」)は、西側諸国の経済制裁に対し、プーチン大統領が「ロシア軍の抑止力部隊を特別戦闘準備態勢に移す」と、核兵器使用を念頭に置いたとみられる「衝撃の発言」を紹介しています。

   改めて当時の記事をみると、国連の常任理事国でありながら国際法を無視したロシアの蛮行に、国際社会に驚きと怒りが広がった様子が分かります。

   1年が経過した今もなお、軍事侵攻は止まず、ウクライナの人々の恐怖は消えることはありません。国際社会、そして我々はもう一度原点に立ち、終結に向けてできることは何かを考えるべきだと強く思います。

(コムギ)