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部下の「わかりました」は信用するな 確実に伝わる指示出し3つのポイント

  • 書名 ディズニー・USJで学んだ 現場を強くするリーダーの原理原則
  • 監修・編集・著者名今井千尋
  • 出版社名内外出版社
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さっき説明したよね? しかも「わかりました」って言っていたよね?

ちゃんと人の話聞いてた? なんでやってないの?

部下を指導したり、マネジメントをしている人は、「きちんと説明したのにやってくれない・できない部下」にイライラしたことは一度や二度ではないはず。もしかしたら毎日イライラしっぱなし、という人もいるかもしれないし、本当は冒頭のセリフよりももっと強い言葉で怒鳴りたいが、我慢しているという人もいるだろう。

しかし、やるべきことをきちんと説明したから自分は悪くない、と考えるのは早計というもの。もし、あなたがそういう風に考えがちなら、上司として問題があるかもしれない。

■部下はわかっていないのに「わかりました」と言う生き物
上司がもっとも苛立つのは、仕事を頼んだ時「わかりました」と言っていたにもかかわらず、やっていない時だろう。

『ディズニー・USJで学んだ 現場を強くするリーダーの原理原則』(内外出版社刊)の著者で、ディズニーやUSJなどのキャスト育成経験を持つ今井千尋氏は、「新人スタッフは、本当は言われたことの半分くらいしかわかっていなかったとしても、十中八九『はい、わかりました!』と答えます」としている。

新人に限らず、上司から「能力が低い、ダメな奴」と思われるのは怖い。だからこそ、実際はあまり理解していなくても「わかりました」と答えてしまうのだ。上司に必要なのは、部下の「わかりました」を妄信せず、本当にわかったのかを見極め、不明なところがないかを確かめる姿勢なのだ。

■「指示が雑な上司」は案外多い?
そもそも、上司が指示を出した時点で、部下の頭の中に「?」が残っていることは、上司が考えているよりずっと多い。

たとえば、上司は「この部屋を掃除しておくように」と指示した時点で自分の役割を終えたと考えがちだが、部下の方は「いつまでに?」「この部屋のどこを?」「どの程度?」といった詳細がわからないまま、なんとなく掃除を始めてしまう。

その結果、いざ来客がやってきたときに、部屋が上司の望む状態になっていないということが起こりうる。上司としては腹立たしく思うかもしれないが、これで叱られた部下の方は「言われたことをやったのに叱られた」と受け取ってしまう。これでは上司と部下の信頼関係にも影響を及ぼしてしまうだろう。

仕事の詳細とゴール、そして目的までを部下に理解させてはじめて上司は指示を出したことになる。これを踏まえると、「指示振りが雑」な上司はかなり多いはずだ。

■「自分が快適なタイミング」で指示を出すのはNG
さらにいえば、指示は「タイミング」も大切になる。

全体を見る上司と違い、部下の多くは「今、目の前のこと」に集中しているため、一度受けた指示でも、刻々と変わる職場の状況によってその優先順位が下がってしまうということが珍しくない。

しかし、上司の方は必要だからこそ指示を出しているわけで、それをきちんとこなしてもらうためにも、指示は自分の快適なタイミングで一方的に出すのではなく、相手の状況を見ながら、そして必要なら何度も出す必要がある。

気配り、心配り、目配り、そして根気。これが部下に自分の指示を徹底させる近道なのだ。



『ディズニー・USJで学んだ 現場を強くするリーダーの原理原則』は、部下の育成やコミュニケーショントラブル、そして信頼関係の醸成まで、上司が抱えがちな人材育成とマネジメントの悩みにキメの細かいアドバイスを送っている。

また、こうしたマネジメント上の問題に限らず、職場で起きるあらゆる問題は「コミュニケーションのギャップや行き違いによって起こる」と今井氏は語る。

では、上司も部下も、職場の皆がモチベーション高く、向上心を持っていきいきと働ける環境を作るためにどのようなコミュニケーションが必要になるのか。

本書はその答えを教えてくれるばかりでなく、自身のマネジメントのためのコミュニケーションから、より雰囲気のいい職場・会社づくりのためのコミュニケーションへと、リーダーのコミュニケーションを一段高い視野のものへと導いてくれるはずだ。

(新刊JP編集部)

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