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イノベーションに満ちた経営者だった

書評掲載元:週刊エコノミスト 書評

日産の創業者 鮎川義介

 戦前の満州(中国東北部)の「二キ三スケ」という言葉をご存じだろうか。岸信介、松岡洋右、東条英機、星野直樹、鮎川義介という満州を牛耳った5人のことだ。満州重工業開発総裁を務めた鮎川は日産コンツェルンの創始者ということでも知られている。戦後は参議院議員になるなど政界でも活躍したが、今ではやや忘れられた感がある。

 著者は法政大学名誉教授で『日産コンツェルン経営史研究』も書いており、日本の新興財閥に詳しい。鮎川は戦後、電源開発、道路整備、中小企業助成に尽くした功績があるという。評者の経営学者、橘川武郎氏は「鮎川の足跡は、革新性に満ちたものであった」と記す。

 昨年(2016年)、『鮎川義介 日産コンツェルンを作った男』(堀雅昭著)が発行されるなど、最近なぜか鮎川にスポットライトが当たっている。イノベーションに満ちた経営、行動をいち早く実践した、その生涯が人を引き付けるのだろうか。

  • 書名 日産の創業者 鮎川義介
  • 監修・編集・著者名宇田川勝 著
  • 出版社名吉川弘文館
  • 出版年月日2017年6月 7日
  • 定価本体2800円+税
  • 判型・ページ数四六判・256ページ
  • ISBN9784642083126

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