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「欲しい欲しい」が失敗の元 借金地獄を切り抜けて悟った豊かになるための法則

  • 書名 『ドMのあなたが人生を100倍楽しくする100のルール』
  • 監修・編集・著者名﨑本正俊
  • 出版社名KADOKAWA

「自分なら何でもできる」「私には才能が溢れている」と、自信満々に生きられれば人生はきっと楽しいはず。

しかし、世の中こんな人ばかりではありません。何をやっても自信を持つことができず「私には無理」「僕なんてダメだよ」が口癖になっている人も。

『ドMのあなたが人生を100倍楽しくする100のルール』(KADOKAWA刊)はこんなタイプの人が人生を積極的に過ごすためのアドバイス満載の一冊。今回は著者、﨑本正俊さんにこの本の成り立ちに潜むエピソードについて語っていただきました。

■「ほしいほしい」ばかりの人はダメになる

――世の中には最初から「自分なんか」とあきらめてしまっている人が少なくありません。実際の能力はともかく、自分の可能性を少なく見積もり、自分を貶めてばかりいる人を本書では「ドM」と呼んでいますが、こういう性格・気質は自分の取り組みで変えることができるのでしょうか。

﨑本:もちろんです。こういう人は何に対しても「自分にはできない」と思い込んでいたり、実際はできるのに「これくらいでできるとは言えない」と考えているだけなので、視点を「私はできる」の方向に変えてあげればいい。それは自分の取り組み次第で変えられることです。

――そうした自己認識はどのように変わっていくものなのでしょうか。

﨑本:急に変わるものではないですよね。自分はできるという意識を持ち続けるということがすごく大切ですし、本を読んで出会った言葉ですとか、人に言われた言葉から得た気づきによって徐々に変わっていくものだと思います。

ただ、環境によって変わることもあります。「私なんてダメだ」とか言っていられない状況ってあるじゃないですか。大ピンチだったり、どうしてもやりたいことができたり。

――ありますね。「もうやるしかない」という。

﨑本:おっしゃる通りで、そういう時は「私なんて」という感情は自然に消えていくものです。

――人との出会いや人からかけられた言葉が、後から考えると大きな意味を持っていたということはありますよね。

﨑本:私はいろんな人と関わってきましたが、みんな誰かに言われた言葉で信じているものがあるんですよね。あとは自分の言葉も大切です。自分の言葉は自分が一番聞いているものですし、人生は自分がしゃべった通りになります。だから、まず変えるべきは自分の言葉なのかもしれません。「私なんてダメだ」を「私だから大丈夫」に変えるとかね。

――今回の本は「自分なんてダメだ」と思っている人が自分を変える最初のステップになればということで書かれたのでしょうか。

﨑本:そうですね。私は「自分のやりたいことで自分らしく成功しよう」というテーマでセミナーを主催しているのですが、この本はそこで私が話した言葉を集めたものなんです。それこそ受講生から「この言葉で人生が変わりました」と言われたものを一冊にまとめた形ですね。だから、もっと多くの人がこの本を読んで自分を変えるきっかけにしていただければいいなと思っています。最初から最後まで読んでいただかなくても、パッと開いたページで心に響く言葉が目に飛び込んでくるかもしれない。そういう風に作っています。

――﨑本さんには誰かから言われた言葉で心に残っているものはありますか?

﨑本:あるセミナーで言われた「自分がしてもらいたいことを相手にしてあげれば成功する」という言葉ですね。今でもこれが全てだと思っています。当時僕は人生のどん底にいて、二進も三進もいかないという状況だったのですが「自分を豊かにしたかったら、まず周りを豊かにすることだよ」ということを言われたんです。

お金がないとどうしても「ほしいほしい」だけになってしまうんですけど、それだとうまくいかない。そのことに気づかされましたね。

――本の中に「一時は借金が2000万円あった」ということが書かれていました。どん底というのは当時のことですか?

﨑本:そうです。でもその気づきがあってから、10ヵ月ほどで借金は返すことができました。

――すごい額ですがどうやって返したのでしょうか?

﨑本:もともと営業マンなので営業で返しました。完全歩合でやって、当時は本当にいろいろなものを売りましたね。

――当時のメンタルや考え方についてお聞きしたいです。

﨑本:今とは全然違います。当時は自分をいかにごまかすか、いかにうまくいっているように見せるかということばかり考えていた気がします。実際にはうまくいってなんかいないのに、うまくいっているように見せかけて苦しくなったりしていましたね。

うまくいっていないって自分ではわかっているのに、周りの人は僕がうまくいっていると思っているから、そういう風に接してくるわけです。

――自己評価と他者からの評価がズレてしまった。

﨑本:そうです。「そんなことないですよ」とかこっちも言うんですけど、相手は信じてくれません。「謙虚ですよね」と私が謙遜しているように言われる。これはきつかったですね。余計に自分をごまかす方向に行ってしまう。

――本書で書かれているように、自分の気持ちに素直に、てらいなく生きられるようになったきっかけはどんなことだったのでしょうか。

﨑本:ある人に「劣等感を埋めるための人生って寂しくないか?」って言われたんです。それで気がついたといいますか、私はずっと「本物」と言われる人になりたいと思って生きてきたつもりだったんですけど、いつの間にかダイヤの原石に金のペンキを塗るようなことをしていた。こんなことをしている場合じゃないと思ったんです。

――でも、当時も自分なりに一生懸命やっていたわけですよね?

﨑本:もちろんです。ただ今思うと誰かから認めてもらいたいがために仕事をしていたところがあって、自分がどうしたいとかどうなりたいというのはなかった気がします。それをその人は「劣等感を埋めるための人生って寂しくないか?」と言ったんだと思いますね。

(後編につづく)

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