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<できコツ14>「自己投資」にかける金額を確保しよう

   お金はいくらあっても、漫然と使っていては、すぐになくなってしまいます。自己投資をして、自分の身につけてしまいましょう。一度習得したスキルは、何度でも活用できますし、そのスキルを核にして経験を積めば、自分だけの専門性がどんどん高まって富を生み出します。若いうちこそ身銭を切って、苦労して勉強しましょう。

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安定神話は崩壊した。頼れるのは「自分」だけだ

   土地も株価も下がり続け、慢性的なデフレ状態にあると言われています。安定の象徴であった大企業ですら、大規模なリストラを行っています。かつてサラリーマンが「安定」の代名詞だったころが懐かしいです。

   神話が崩れた今、頼りになるのは自分だけです。「仕事に関する勉強は会社以外ではやらない」「能力は会社が付けてくれるもの。研修してくれない会社は怠慢」なんていう牧歌的な考えでは、使える人間として生き残る力を付けることができません。

   国から国への移動を余儀なくされたユダヤ人は、教育にお金をかけることで有名です。自分の頭に入っている知識・知恵は奪われないという考えから、「持ち運びができる財産」の一つとして教育に投資したのでしょう。

   いちばん手っ取り早い自己投資は、読書です。私は、月に20冊ほど本を買っています。ジャンルは人事、労働法などの仕事に関係する内容から、心理学、マーケティング、成功哲学などの自己啓発と多岐に渡ります。古本屋も使うと、費用は1万円程度で収まります。

   特定のテーマについて調べるときは、関連する本を4~5冊買って、ざっと目を通します。そうすると、多角的な視点でテーマを確認することができますし、何が重要なのかもつかめます。その後で一番よさそうな本を選んで熟読すると、理解が深まります。

   その他には、私はセミナーを受講することがあります。金額は高いものが多いですが、専門的な知識をまとめて得るためには、それなりに向いていると思いますし、運がよければ、同じ課題を抱えている人たちとの人脈も作れます。

収入の何%を「自己投資」に振り向けるか決めよう

   自己投資には、一体どのくらいの金額を費やせばよいのでしょうか。『加速成功』の著者である道幸武久氏は、短期間に成功する秘訣は「自分が欲しい年収の3%を勉強のために投資すること」と述べています。1千万円欲しかったら、年間で30万円は自己投資に使うべき、ということです。収入の何%を「自己投資」に振り向けるか、あらかじめ決めておけば、無駄遣いも減るかもしれません。

   実は、私は以前、30万円のセミナーに参加したことがあります。仕事に関係する内容でしたが、自分にとって必要だと思ったので、思い切って自費で申し込みました。今まで一度に30万円なんて使ったこともなかったので、私にとっては大冒険でした。

   その業務は私にとって全く未経験でしたが、将来のキャリアを見据えて自分の専門分野にしたいと考えていました。セミナーは3カ月間、毎週土曜の朝から夕方まで開催されたので、勉強はけっこう大変でした。でも「せっかく高いお金を払ったのだから無駄にはできない」と、集中力を持って積極的に取り組むことができました。

   驚くべき事に、大半の受講生が自費で参加していました。モチベーションの高い人が多く、その中にいるだけでも刺激を受けました。やはり何事も自腹を切ると真剣度が高くなります。受講後は一通りの知識を吸収したので自信もつき、社内で担当者として認識されるようになって、実務経験を通じてどんどん専門性をつけることができました。

   未経験の私が短期間で自信をつけ、なんとか業務もこなせるようになったのは、自分に投資したからだと思います。いま思い出せば、銀行のATMの前で受講料の振込みを相当迷ったものですが、結果的には受けて良かったと思います。

野崎大輔

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