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理想の上司に「お笑いタレント」 その理由は?

   明治安田生命は2010年3月25日、10年春に就職する新入社員へのアンケート結果を発表した。回答者は、インターネットで回答した男女1030人。それによると、最も理想の上司は男性がタレントの関根勤さん、女性は女優の天海祐希さんだった。

女性人気の秘訣は「話しかけやすい雰囲気」

   関根さんは昨年3位から順位を上げ、特に女性からの支持は圧倒的だ。男性からの支持が高かった原辰徳・巨人軍監督に女性の支持者がほとんどなかったのとは対照的。しかしネット上では、関根さんの1位に対し、

「芸人が上司とか最悪だろ」
「部下の失敗に大笑いで手をたたく」
「もっと高尚な名前をあげろよ。ビルゲイツとか」

など、散々の評価が挙がっている。たまに「物真似してくれる上司ってのはちょっとイイかも」とフォローが入るくらいだ。

   確かに星野仙一氏などのスポーツマンが上位を占めていた従来のランキングからすると、お笑いタレントは甘い感じもする。しかし千人以上を対象としたアンケート結果には何か理由があるはず。それは「理想の上司像」に関わることなのではないか。

   エンジニアの増田光俊氏は自らのブログで、理想の上司像について「話しかけないで(という)オーラが出ていない人」であることが必要としている。上司が部下に対して見えない壁を作っていると、部下は、

「忙しそうだから、後にしておこう」
「この程度は報告しなくていいか」
「この情報は、多分上司も知っているから連絡しなくていいか」
「まだ問題が小さいから上司に相談するのは、まだいいかな」

と、いわゆる仕事の「ホウレンソウ」(報告・連絡・相談)がやりにくくなってしまうというのだ。その結果、問題を早期発見できず「プロジェクトが炎上」という大きな被害を招いてしまう。

   調査結果でも「親しみやすい」イメージの有名人として、女性の約7割が関根さんの名前を挙げている。声を掛ければ気軽に「ん、なに?」と振り向いてくれそうだ。こういった人気上司の傾向は、これからも続くだろうか。