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仕事は「とにかく着手すべき」なのか

   ネット上には、仕事のやり方、進め方について考察した「ライフハック(仕事を効率的に進めるコツ)」がいくつも見られる。ただし、ひとつのコツがどんな場合にでも当てはまることは稀なので、使い方には注意が必要だ。

   たとえば、仕事に着手する際の「心構え」について。ハッピーライフスタイルが運営する「仕事に集中する30の工夫」では、仕事を減らすために「とにかく仕事に着手すること」を薦めている。

「納得するまで手を動かすな」という助言も

「つべこべと、難しいことは考えてはいけません。そういう時間こそ、もったいないのです。難しいことは、仕事中に考えたほうがいいのです」

というのが、その理由だ。

   「案ずるより産むが易し」ということわざもある。もたもた思い悩むだけで、何も進まないという人には有効なアドバイスだろう。

   一方、仕事には簡単に手を着けてはいけない、と指摘する人もいる。男性誌GQ JAPANのブログに執筆する起業家TJ氏は、「αALPHA LEADERS流『新入社員心得20カ条』」の中で、こう忠告する。

「先輩から仕事を頼まれても、仕事の意義・内容・方法を理解・納得するまで、手は動かすな」

   「つべこべ考えるな」の対極のライフハックだが、確かに仕事の目的を理解していなければ、的外れなアウトプットをしてしまうケースも起こりうる。仕事をしながら自分なりの創意工夫をするためにも、目的の理解は不可欠だ。

   ベストセラー『7つの習慣』を著したフランクリン・コヴィー氏も、緊急度は低くとも重要度の高い「仕事の準備や計画づくり」や「人間関係づくり」「自己啓発」に余裕をもって取り組むことが重要だと強調する。

   仕事の緊急度にばかり気をとられていて、準備不足のまま手を着けて後戻りしたり、「重要でない電話やメールへの対応」に時間を割くことの多い我々にとって、とても耳の痛い指摘だ。