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「良好な人間関係」と「仕事の楽しさ」 どっちが大事?

   毎日コミュニケーションズが、この春に入社した新人984人に「社会人として仕事をしていく上で重要だと思うこと」を尋ねたところ、1位は「良好な人間関係」が69.8%(複数回答)でダントツだった。

   2位は「仕事に挑戦すること」(46.2%)、3位は「仕事の楽しさ」(43.8%)だった。仕事によって得る「報酬」や「成功、評価、地位」は3割を切っている。

「好きでやっていれば割り切れる」という声も

   ネット上では、経済評論家の大前研一氏による「日本企業の人間関係偏重」への批判が支持を集めている。

「入社試験の時に体育会系のノリで『僕は何もできませんけど、人とはうまくやっていけます』っていうタイプ。いまの時代、そんな人間は求められていない」

   確かに、仕事は一人ではできないものの、仕事そのものではない人間関係ばかりが大切にされるのは健全な状態ではない、という見方もある。

   しかし、実際に社会に出た新人の多くは、とりあえず周囲とうまくやっていくことが大事と感じているのが事実のようだ。いまの日本企業は、まだまだ協調性が重要視されていることのあらわれなのだろう。

   一方、僅差の3位に「仕事の楽しさ」があがり、意外な健闘を見せている。入社して仕事の楽しみに目覚めてしまったのか、それともつまらない仕事をさせられて「このままではとても続かない」とつくづく感じたのだろうか。

   連休中のネット掲示板には、仕事のユウウツさを訴えるコメントが多い中で、

「好きな仕事すりゃ、楽しくて仕方ないのだが」

と主張する人がいた。これに対しては、予想通り「好きな仕事だからって毎日が楽しい訳でないし、まして会社っていう組織に属するなら、業種より人間関係も重要になってくるよ」という反論があった。

   一方で、「自分が好きでやってんだからって、(仕事の辛さは)割切れるよ」という意見も。たとえばゲームが好きで、将来は自分でもゲームを作りたいと思っている人なら、ゲームに携わる仕事で辛いことがあっても乗り越えられるというのだ。

   人間関係が良好なら、仕事の辛さも耐えられるのか。仕事が楽しければ、人間関係の辛さも耐えられるのか。あなたなら、どちらを選ぶだろうか。両方よくて、なおかつ給料もよければ言うことはないのだが…。