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フェイスブックで上司から「友達申請」 承認すべきかどうしようか

   実名での登録が推奨され、ビジネスへの活用も期待される「フェイスブック」。会社の上司から「何かウチでも使い方を考えて」と指示された人も少なくないだろう。

   そんな上司が、遅まきながら自分自身で登録を行い、手始めに部下のあなたに「友達」の申請を送ってきたら、どうするか。そんなケースが、最近増えているらしい。

保留中に職場で声かけられ観念

「公私の区別付けたい」と思っていても…
「公私の区別付けたい」と思っていても…

   大手情報サイトの運営会社に勤める30代男性のAさんは、そんな場面に遭ったひとり。50代の男性上司が「連休中のヒマに任せて」フェイスブックに登録したものの、誰とつながったらいいのか分からない。

   そこで真っ先に「友達」申請を送られたのが、部下のAさんだ。検索エンジンに実名を入れると、フェイスブックのページが簡単に発見されてしまった。

   フェイスブック内では「仕事上の関係を引きずらない」をモットーに利用していたAさんは、この申請を承認すべきかどうか迷ったという。

「フェイスブックは、限られた人との間でのコミュニティを作れるのが魅力。趣味など社外のつながりを大事にしている。そこに会社の上司や先輩が入ってきて日々の書き込みを見られると思うと、なんだか居心地の悪い場所になりそうに思えて…」

   これまで同僚や部下の登録を見つけても、あえて書き込みの中身を覗き見ないように気をつけていたし、「社内の上下関係を引きずりそうで」友達申請をしないでいた。

   結局、上司の申請を保留しておいたものの、職場で「そういえば、友達申請したから承認ヨロシク」と声をかけられて、もう断れないと観念したそうだ。

「自分ではやらないけど、上司が行動の監視目的にも使えるわけじゃないですか。別に会社の悪口を言ってるわけじゃないから、困らないんだけど。新しく非公開のグループを作るか、新しいSNSを探そうかなとか考えましたね」

思い切って承認するメリットも

   IT関係の会社に勤める20代女性のBさんは、上司や同僚からの「友達」申請を積極的に承認しているという。というのも、勤務先ではフェイスブックの利用が一般的になっており、多くの社員が相互に交流しているのだそうだ。

「ほとんど社内インフラのような感覚で使っていますね。普段、仕事でしか付き合いがない別部署の人のプライベートを知ることができたりして、仕事上の関係をいい意味で深めることができています」

   社内横断的なプロジェクトに参加するときは、フェイスブックでメンバーの「人となり」を確認してから会合に臨むことも。共通の趣味の人を見つけて、仕事以外で飲みに行ったこともある。

   書き込みに当たって心がけているのは、「意見の内容や言葉遣いを、差し障りのない常識的な範囲に収めておくこと」。上司や同僚、取引先の担当者も見ているし、社名や肩書きも背負っている。

「ネット上とはいえホンネ丸出しにすると、違う意見の人と争いになりやすいでしょう?発散するのはオフ会などに限り、書き込みはしないように決めています。実際に会った人は、ちょっと印象変わるかもしれませんね(笑)」